【社労士監修】障害年金の対象となる傷病一覧|病名で諦めないための支給基準
【結論】障害年金は「病気の名前」だけで受給の可否が決まる制度ではなく、原則としてほぼすべての病気やケガが対象になり得ます。
障害年金というと、車椅子生活や目が見えないといった「外見でわかる障害」だけが対象と思われがちです。しかし実際には、精神疾患や内臓の病気、各種難病など、日常生活や就労に支障をきたす状態であれば多くの傷病に受給の可能性があります。「この病名では対象外だろう」とご自身で判断して申請を諦めてしまう前に、まずは国が定める認定基準の仕組みを正しく把握することが大切です。
この記事が向いている方
✅ 自分の病気やケガが障害年金の対象に含まれるか知りたい方
✅ 「この病名では障害年金をもらえない」と言われて悩んでいる方
✅ 障害年金の審査で重視される具体的な判断基準を確認したい方
✅ 複数の症状があり、それらを合わせて申請できるか知りたい方
この記事の目次
- 障害年金は「病気の名前」で決まるのではなく、ほぼすべての傷病が対象になります
- 【網羅】障害年金の対象となる主な病気・ケガの一覧
- 障害年金で対象外と
- 障害年金の手続きで不支給を防ぐための3つの落とし穴と対策
- 単体では基準に満たなくても受給の可能性が広がる「併合認定(合算)」の仕組み
- 新横浜・川崎障害年金相談センターによる確実な対象傷病チェック
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
- ご相談について
障害年金は「病気の名前」で決まるのではなく、ほぼすべての傷病が対象になります
障害年金の審査における最大の基準は、「その病気やケガによって、日常生活や労働にどれほどの支障が出ているか」という点です。
一部の例外(一般的な神経症や一部の依存症など)を除き、原則として医学的な傷病名によって門前払いされることはありません。審査では、医師が作成する診断書をもとに、「一人で自立した生活ができるか」「どのような就労制限があるか」が総合的に判定されます。
障害年金の審査で最も重視されるのは「日常生活や労働への支障の程度」
実際の審査手続きは、以下のようなステップに沿って進行する傾向があります。
- 診断書の記載内容から、障害の重さの「目安」を決定する
- 日常生活能力や労働環境の制限から、実態の「裏付け」を行う
- すべての提出書類に食い違いがないか、全体の整合性を見て最終判断する
👉 大切なのは「どの病名か」ではなく、「その病気のせいで何ができないか」を客観的に証明することです。
【網羅】障害年金の対象となる主な病気・ケガの一覧
国が定める障害認定基準において、対象として明記されている主な傷病を、身体の部位や疾患のジャンルごとにご紹介します。ここに記載のない病名であっても、対象となる可能性があります。
クリックできる目次
① 眼・聴覚・平衡機能・音声・言語機能の障害
視力や聴力の低下、言葉の障害など、感覚器やコミュニケーションに関わる傷病です。
- 眼の障害:緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、網膜色素変性症、糖尿病網膜症、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜はく離、視力障害、視野障害 など
- 聴覚の障害:感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷や音響外傷による内耳障害、人工内耳の装着用 など
- 音声・言語・咀嚼機能の障害:喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓等による言語障害、上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍 など
- 鼻腔の障害:外傷性鼻科疾患 による嗅覚障害など
② 肢体の障害(ケガ・脳血管障害・難病など)
事故による負傷や、脳の病気、神経の難病などによって手足や体幹が動かしにくくなった状態です。
- 脳血管の障害:脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳軟化症、脳血管障害による肢体麻痺 など
- 関節・骨の障害:変形性股関節症、大腿骨頭壊死(人工関節・人工骨頭の挿入置換)、関節リウマチ、慢性関節リウマチ、脊柱の脱臼骨折、脊髄損傷 など
- 神経・筋疾患の障害:パーキンソン病、脊髄小脳変性症、進行性筋ジストロフィー、重症筋無力症、硬直性脊髄炎、脊髄の器質障害、脊髄性小児麻痺、ポストポリオ症候群、上肢・下肢の外傷性運動障害 など
- 切断・血管の障害:上肢または下肢の切断障害、ビュルガー病(バージャー病) など
③ 精神の障害(うつ病・統合失調症・発達障害・知的障害など)
気分の落ち込みや認知機能の低下、脳の発達の特性などにより、社会生活に困難が生じている状態です。
- 気分障害・精神病性障害:うつ病、双極性障害(そううつ病)、統合失調症 などの精神疾患
- 発達障害・知的障害:発達障害(ADHD/注意欠陥多動性障害、ASD/自閉スペクトラム症)、アスペルガー症候群、知的障害(療育手帳の有無を問わず) など
- その他の精神障害:若年性認知症、アルツハイマー型認知症、てんかん、高次脳機能障害(脳卒中や交通事故の後遺症)、トゥレット症候群 など
④ 内臓疾患・その他の障害(がん・人工透析・心疾患・難病など)
外見からは分かりにくい、内臓の慢性的病気や全身性の疾患、各種難病です。
- 呼吸器の障害:気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全(24時間在宅酸素療法) など
- 循環器の障害:心筋梗塞、心筋症、難治性不整脈(ペースメーカー、CRT、CRT-Dの装着)、植込み型除細動器(ICD)の装着、冠状僧帽弁閉鎖不全症(人工弁の置換)、大動脈弁狭窄症、胸部大動脈解離(人工血管の置換)、先天性心疾患、心臓移植 など
- 腎・肝・糖尿病の障害:慢性腎炎、慢性腎不全(人工透析療法)、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、肝炎、肝硬変、肝がん、糖尿病(難治性およびすべての合併症、糖尿病性網膜症含む) など
- 血液・免疫の障害:再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、HIV感染症(エイズ) など
- その他の障害・難病:人工肛門(ストーマ)の造設、人工膀胱・尿路変更術の施術、クローン病、潰瘍性大腸炎、線維筋痛症、化学物質過敏症、周期性好中球減少症、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、新型コロナウイルス後遺症、乳がん・胃がん・子宮頸がん・膀胱がん・直腸がんなどの「がん全般(悪性新生物)」、その他国の定める指定難病
障害年金で対象外とされやすい傷病
原則として以下は対象外とされています。
- 神経症
- パニック障害
- 適応障害
- 強迫性障害
- アルコール依存症
- 薬物依存症
ただし、うつ病や統合失調症などの精神病の病態を呈している場合は対象となる可能性があります。
障害年金の手続きで不支給を防ぐための3つのポイントと対策
障害年金の申請手続きにおいては、実態よりも軽く評価されてしまい、不支給通知が届いてしまうというトラブルが見られます。
① 自らの判断で「対象外」と思い込んで諦めてしまう
最も多いのは、周囲の「その病気じゃ無理だよ」という言葉やインターネットの断片的な情報を見て、申請を諦めてしまうケースです。申請をしなければ受給の可能性はゼロになってしまいますので、まずは専門家に基準を確認することをお勧めします。
② 診断書の内容が実際の症状よりも軽く作成されてしまう
医師は医学の専門家ですが、短い診察時間の中だけでは、患者様の自宅での苦労や仕事中の制限(周囲のサポートなど)をすべて把握しきれていない場合があります。これにより、実態よりも軽い(健康に見える)診断書が上がってきてしまうリスクが生じます。
③ 書類上で日常生活の本当の困難さが伝わっていない
ご自身で作成する「病歴・就労状況等申立書」において、具体的なエピソードを欠いた抽象的な記述をしてしまうと、審査官に生活の困難さが伝わりにくくなる傾向があります。
単体では基準に満たなくても受給の可能性が広がる「併合認定(合算)」の仕組み
もし、一つひとつの病気やケガの程度は障害等級(2級や3級など)の基準に少しずつ届かないという場合であっても、複数の傷病を抱えている場合は「併合認定(へいごうにんてい)」という合算のルールによって、上の等級へと認められる可能性があります。
【併合認定の組み合わせの例】
- 糖尿病の合併症(眼や腎臓の障害) + 体調悪化によるうつ病
- 脳梗塞による半身の麻痺(肢体障害) + 高次脳機能障害(精神障害)
👉 複数の症状を併せ持っている場合は、それらの制限を総合的に考慮して判定される仕組みがあるため、トータルでの生活への影響を書類に反映させることが重要です。
新横浜・川崎障害年金相談センターによる確実な対象傷病チェック
社会保険労務士法人 ポラリス・コンサルティングが運営する「新横浜・川崎障害年金相談センター」では、相談実績11,700件以上の経験に基づき、お客様の症状が障害年金の基準に該当するかどうかの精緻な判定を行っています。
当センターでは、うつ病などの精神疾患から、がん、人工透析、肢体の麻痺、新型コロナ後遺症まで、幅広い傷病でのサポート実績が豊富にございます。 「自分の病名でも請求手続きを進められるか確認したい」「複数の持病があるが、どのように書類を作ればいいか分からない」という方は、ぜひ一度当センターの無料相談をご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 障害年金の対象となる病気の一覧に、自分の病名が載っていませんでしたが諦めるべきですか?
A. いいえ、一覧にない病名であっても、障害年金の対象となる可能性は十分にあります。 障害年金は原則として、一部の神経症等を除きほぼすべての病気やケガが対象です。重要なのは「病名」そのものではなく、その病気によって「日常生活や労働にどれほどの制限(支障)が生じているか」という点になります。
Q. 「うつ病」と診断されていますが、精神疾患でも障害年金はもらえますか?
A. はい、うつ病や双極性障害などの精神疾患も障害年金の対象となります。 精神疾患の場合、身の回りのこと(食事、入浴、部屋の片付けなど)が一人で適切にできるか、他者と意思疎通が図れるか、仕事にどれほどの制限が出ているかといった実態が審査において重要視される傾向があります。
Q. 「がん」を患っていますが、ステージが低くても障害年金の対象になりますか?
A. がんのステージ(進行度)だけで決まるわけではなく、全身の衰弱度や治療による副作用の程度で判定されます。 がんで障害年金を申請する場合、抗がん剤治療や放射線治療による強い副作用(倦怠感、嘔吐、貧血など)のために、どれだけ日常生活や就労に制限が出ているかが考慮されるケースが多いです。
Q. 障害年金において、対象外(不支給)となりやすい傷病はありますか?
A. 心理的な要因が主とされる「神経症(パニック障害、強迫性障害、適応障害など)」は、原則として対象外とされる傾向があります。 ただし、神経症であっても「精神病の症状を併発している」と診断書に明記されている場合や、うつ状態が著しく重篤である場合など、例外的に認められる事例もあります。また、薬物やアルコールの依存症なども一定の制限があります。
まとめ|「該当するか」ではなく「どう証明するか」
- 障害年金は病名で決まる制度ではなく、原則としてほぼすべての病気やケガが対象
- 審査で最も重視されるのは、日常生活の困難さや労働への制限の度合い
- がん、糖尿病、人工透析、各種難病、精神疾患など、外見から分かりにくい傷病も網羅されている
- 単体の症状では基準に届かなくても、複数の傷病を合算する「併合認定」によって道が開ける場合がある
- 自ら「対象外」と判断して諦めてしまう前に、専門家(社労士)への確認を推奨します
ご相談について
病気やケガによって今まで通りの生活や仕事ができなくなったとき、障害年金は経済的な支えとなる公的な制度です。「自分の症状で要件を満たしているか分からない」「医師にどう説明すればいいか困っている」という方は、ぜひ一度当センターへご相談ください。
状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。
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