【完全ガイド】障害厚生年金3級の目安と金額|働きながら受給できる条件
最終更新日: 2026-5-21 社会保険労務士 遠藤 隆
【結論】障害年金の「3級」は、初診日に厚生年金に加入していた方だけが受給できる特別な等級です。
障害年金の3級は、日常生活には大きな支障がないものの「労働に一定の制限がある(仕事に支障が出ている)状態」が受給の目安となります。国民年金の「障害基礎年金」には3級が存在しないため、初診日(病気やケガで初めて医師の診察を受けた日)にどの年金制度に加入していたかで決まってきます。。
この記事が向いている方
✅ 厚生年金に加入中(会社員や公務員など)に病気やケガをした方
✅ 仕事に制限や支障が出ているが、3級に該当するか知りたい方
✅ 障害年金3級でもらえる金額や最低保証額を確認したい方
✅ 働きながら障害厚生年金3級を受給できるか知りたい方
この記事の目次
- 【結論】障害年金の「3級」は厚生年金加入者だけがもらえる等級
- 障害年金3級でもらえる受給金額の目安と最低保証額
- 障害年金3級に該当する障害状態の目安
- 障害年金を受給するための3つの基本要件
- 知っておきたい「3級14号」の仕組みと支給停止のリスク
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
- ご相談について
【結論】障害年金の「3級」は厚生年金加入者だけがもらえる等級
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があり、3級が用意されているのは障害厚生年金のみです。病気やケガで初めて医師の診療を受けた日(初診日)に、サラリーマンや公務員として厚生年金(または共済組合)に加入していた方だけが、3級の請求権を持ちます。
障害基礎年金(国民年金)には3級がないため注意
初診日に自営業者、フリーランス、専業主婦、学生などで国民年金に加入していた方は、「障害基礎年金」の対象となります。
👉 障害基礎年金には1級と2級しかありません。そのため、たとえ3級相当の障害状態であったとしても、国民年金加入者は1円も受給できない仕組みになっています。
このように、3級の申請においては「初診日に厚生年金に加入していたかどうか」が最も重要なポイントとなります。
障害年金3級でもらえる受給金額の目安と最低保証額
障害厚生年金3級の受給額は、一律ではなく「報酬比例」という計算方法で決まります。
報酬比例とは、それまで会社員として支払ってきた「厚生年金保険料の額(過去の給与や賞与の額)」と「厚生年金の加入期間」に応じて年金額が計算される仕組みです。そのため、現役時代の給与が高く、加入期間が長い人ほど受給額が多くなります。
障害厚生年金3級の最低保証額
「過去の給与が低かった、または加入期間が短かったため、年金額が非常に少なくなってしまう」という事態を防ぐため、障害厚生年金3級には最低保証額が設けられています。
| 対象期間 |
3級の最低保証額(年額)
|
| 令和8年3月31日まで | 623,800円 |
| 令和8年4月1日〜令和9年3月31日まで | 635,500円 |
👉 どれだけ報酬比例の計算結果が低くなったとしても、上記の最低保証額より受給額が下がることはありません。
なお、3級の場合は、1級や2級のように「配偶者の加給年金」はプラスされません。また、1階部分の障害基礎年金は支給されず、2階部分の障害厚生年金のみの支給となります。
障害年金3級に該当する障害状態の目安
障害年金3級の基準を一言で表すと、「労働に一定の制限がある(支障をきたす)程度の障害」です。国が定める障害等級の目安は以下の通りに分類されています。
- 1級:他人の介助がなければ日常生活を送れない状態(活動範囲がベッド周辺)
- 2級:日常生活に著しい制限がある状態(活動範囲が病院や家の中が中心)
- 3級:日常生活は比較的自立して送れるが、業務遂行には明らかに制限が生じている状態
働きながらでも障害厚生年金3級を受給できる?
回答としては、「働きながらでも3級を受給することは十分に可能」です。3級はそもそも「労働に制限がある状態」を対象としているため、就労していること自体が不支給の理由にはなりません。審査では、「どの程度働けているか」ではなく、「労働や日常生活にどのような支障が出ているか、どんな配慮を受けているか」が重視されます。具体的には、以下のような状況が3級の目安となります。
- 本来の通常業務を継続できなくなり、部署異動や業務軽減をしてもらった
- 体力や症状の都合上、軽作業やデスクワークのみを任されている
- 長時間の立ち仕事や、重い荷物を持つ力仕事が困難になった
- 週5日・フルタイムでの勤務ができず、時短勤務や出勤日数を減らしている
- 障がい者雇用枠で働いており、職場から常に特別な配慮を受けている
障害年金を受給するための3つの基本要件
障害年金(3級を含む)を受給するためには、障害の状態だけでなく、以下の3つの法的要件をすべて満たしている必要があります。
- 初診日要件 障害の原因となった病気やケガで、初めて医師の診察を受けた日(初診日)が、年金加入中(3級を狙う場合は厚生年金加入中)であること。
- 保険料納付要件 初診日の前日時点で、それまでの未納期間が一定以下であること(原則として、初診日までの加入期間の3分の2以上が納付または免除されているか、直近1年間に未納がないこと)。
- 障害認定日要件 初診日から1年6か月が経過した日(またはその期間内に症状が固定した日)において、国が定める障害状態の基準を満たしていること。
👉 どれだけ障害の程度が重く、仕事に支障が出ていても、上記の要件(特に保険料の納付)を1つでも満たしていない場合は受給資格を失ってしまいます。
知っておきたい「3級14号」の仕組みと支給停止のリスク
障害厚生年金の審査において、非常に特殊で注意が必要なのが「3級14号」という認定制度です。通常、障害厚生年金よりもさらに軽い障害が残った場合、一時金として「障害手当金」が支給されます。しかし、障害手当金をもらうには「傷病が治っていること(症状が完全に固定していること)」が条件となります。
症状が固定すると支給停止になる理由
もし、障害手当金相当の軽い障害であるものの、「まだ症状が固定していない(今後悪化する可能性がある)」という場合、障害手当金(一時金)を支給することができません。
このときに、症状の悪化に備えた救済措置として、一時金ではなく「障害厚生年金3級」として年金を支給する運用がなされます。これが通称「3級14号」です。
【注意】障害認定基準の記述 「傷病が治らないもの」であって、3級の第14号と認定したものについては、経過観察を行い、症状が固定に達したものは、3級の第14号に該当しないものとする。
👉 3級14号はあくまで「救済的な措置」であるため、その後の更新(障害状態確認届の提出)時に「症状が固定した(これ以上良くも悪くもならない)」と医師に判断されると、体の状態が変わっていなくても年金が支給停止になってしまいます。
「状態が変わっていないのに年金が止まった」というトラブルの多くは、この3級14号の仕組みを知らないことが原因で発生しています。
本来の障害の程度としては3級に満たないのに3級の年金を支給している「3級14号」は、症状の悪化に備えた救済的な措置と言えるでしょう。そのため、症状悪化の恐れがなくなった場合には年金を止めるという運用をしています。こうなりますと「状態が変わっていないのに年金が支給停止された」という事態が発生することになる訳です。
よくある質問(FAQ)
Q. 現在、会社員としてフルタイムで働いていますが、3級はもらえませんか?
A. フルタイム勤務であっても、3級を受給できる可能性はあります。 審査で重視されるのは「就労時間の長さ」だけではありません。体調に合わせて業務内容を大幅に軽減してもらっている、頻繁に体調を崩して欠勤・早退しているなど、職場から受けている「配慮や労働の実態」に支障があれば、3級に認められるケースは多くあります。
Q. 障害年金3級をもらうと、会社にバレてしまいますか?
A. 障害年金を受給していることが、国や年金事務所から会社へ通知されることはありません。 年金は個人の口座に直接振り込まれるため、ご自身で周囲に話さない限り、会社や同僚に知られるリスクはありません。年末調整や住民税の金額から発覚することもありませんのでご安心ください。
Q. 初診日のときは失業中(国民年金)でしたが、今は就職して厚生年金です。3級は狙えますか?
A. 残念ながら、初診日に国民年金だった場合は3級の申請はできません。 障害年金の等級を決定づけるのは「現在」の加入状況ではなく、「初診日」の加入状況です。現在どれだけ大企業で厚生年金を納めていても、初診日に国民年金(失業中・自営業など)であった場合は、2級以上に該当しなければ受給できません。
Q. 3級に該当する傷病には、どのようなものがありますか?
A. 厚生年金加入中の傷病であれば、うつ病などの精神疾患から、がん、糖尿病、心疾患、肢体の障害まで幅広く対象となります。 当センターでも、うつ病で働きながら3級を受給された事例や、がんの治療を続けながら3級を受給された事例など、多数の実績がございます。
まとめ|障害厚生年金3級のポイント
- 障害年金「3級」は、初診日に厚生年金に加入していた会社員・公務員限定の等級
- 日常生活は送れるものの、「労働に一定の制限や支障がある状態」が認定の目安
- 令和8年度の3級最低保証額は年額635,500円(これより低くなることはない)
- 働きながらでも、職場での配慮や制限の実態があれば受給可能
- 「3級14号」で認定された場合、症状が固定したとみなされると支給停止になるリスクがある
ご相談について
障害厚生年金3級は、「働きながら申請するケース」や「仕事への支障をどう証明するか」など、1級・2級の申請とは異なる特有の難しさがあります。「自分の状態でも3級がもらえるのか」「診断書にどう労働実態を反映させればいいか分からない」とお悩みの方は、ぜひ一度当センターへご相談ください。
当センターでは、相談実績11,700件以上の経験に基づき、お客様一人ひとりの就労状況を丁寧にヒアリングし、最適な申請をサポートいたします。状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。
無料相談のご予約方法
お電話かお問い合わせフォームよりご相談ください。
TEL:045-594-8864 平日 8:30~17:30(受付は24時間対応。原則翌営業日にご連絡いたします)
▶ 無料相談のお申し込みはこちら ▶ 実際に受給された事例はこちら
無料相談のご予約方法
|
お電話かお問い合わせフォームよりご相談ください 平日 8:30~17:30(受付は24時間対応。原則翌営業日にご連絡いたします) |
投稿者プロフィール

- 当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は神奈川県横浜市・川崎市を中心に、全国対応の障害年金 申請サポートを行っております。 障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。サポート依頼をするかどうかは後で決めれば良いです。まずはお気軽に相談ください。



初めての方へ




