社会保険労務士は全国で4万人いますが、障害年金を手掛ける社会保険労務士は大変少ないのが現状です。なぜなら障害年金申請という業務は、独特のノウハウと診断書を読み込む能力が必要だからです。それに病気のことに関しても知識が無ければなりません。特に診断書を診て、受給可能性を判断するのは多くの診断書を読み込まないと難しい作業です。
それでも私達が障害年金の申請を始めたころと比べると、障害年金を手掛ける社会保険労務士はかなり増えてきました。「障害年金」で検索すると数多くの障害年金専門を標榜する社会保険労務士のホームページがヒットします。しかし全員が障害年金に詳しいかと言われれば実に怪しいものです。
弊社にはいろいろな方がご相談に来られます。実は年金事務所や役所と相談しながら申請して不支給になったですとか、社会保険労務士に相談したところ、あなたは年金を貰えないとかこの病気では申請はできないと断られたという方が少なくありません(でもそんな方でも当センターで申請を行い受給できた方は大勢いらっしゃいます)。
社会保険労務士の例を挙げますと、
- 精神の障害専門の社会保険労務士に相談に行ったところ、あなたの病気は重いからうちではできないと言って断られた(精神の障害専門でしたよね?精神疾患患者に寄り添うとホームページには書いてありますが・・・)。
- この病気では障害年金の申請はできないと言って断られた(いやいや申請できますよ。よく調べてください)。
- 他の社会保険労務士に依頼しているが、音信不通になって手続が止まっている(社労士の評判を落とさないで下さいね。責任感を持って仕事してくださいね)。
- 1人でやっている社会保険労務士に依頼していたが、突然亡くなってしまって書類がどうなっているかわからない(1人事務所はここが怖いです。結局1からやり直しです)。
- 社労士に申請を依頼したが不支給になったので、審査請求をしたいと言ったら、連絡が取れなくなった(こういう時こそ社会保険労務士の腕の見せ所ですよ)。
- 初診の病院のカルテが無いから申請はできないと言われた(カルテが残っていなくても初診を証明する方法はいろいろありますから勉強して下さいね)。
ご相談者様から見れば、社会保険労務士という国家資格者ですし、障害年金専門のホームページを立ち上げているのですから、障害年金の知識を持ち合わせているはずと思ってしまうのは仕方がないことですが、社会保険労務士の資格を持っているからと言って障害年金の業務にも詳しいかというとそんなことは無く、実は個人対象の障害年金はいわば特殊な業務なんです。
そんな馬鹿な、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、例えば「レストラン」と一口に行っても、フランス料理やイタリア料理、中華料理など多岐にわたっていますよね。さらにフランス料理でもプロバンス地方とかバスク地方とかさらに細かい種類に分かれてきます。
同じように社会保険労務士事務所には、実に幅広い業務が存在し、それぞれ得意としている分野がある訳で専門性も異なってきます。では障害年金を専門にしている社会保険労務士はどうかと言いますとごく少数派なのです。多くの社会保険労務士は会社の手続きをメインに行っており、障害年金の手続きを一回も行ったことが無い社会保険労務士が大多数なのです。このようにごく少ない「障害年金に強い」社会保険労務士を4万人の中から自力で探しださなければなりません。
皆様が社会保険労務士を探すとき、今はインターネットで検索される方が多いと思います。しかしホームページだけ見ても障害年金の手続きを安心して依頼しても大丈夫なのかなかなか判断できませんよね。でも今まで手掛けた受給事例を見れば、ある程度判断がつくと思います。他の事務所の事例をコピペして自社のホームページに載せる人はいませんでしょうから、ホームページに受給事例が多く掲載されていればそれだけ数多くの案件を手掛けており、ノウハウを蓄積していることになりますよね。
また審査請求や再審査請求といった不服申し立てを積極的に手掛けているかも一つの指標になるでしょう。何故ならこういった不服申し立ては通常の申請業務より難しく、受給決定率が低いのですが、依頼者の為に取り組む姿勢は事務所の矜持が現れていると思うからです。せっかく貴重な時間とお金をかけてやるのですからしっかりとしたノウハウと依頼者を思う気持ちを強く持った事務所に頼みたいものですね。くれぐれもホームページの甘言や国家資格者というだけで盲信しないで下さいね。