【社労士監修】肘の人工関節・人工骨頭は障害年金3級にならない?知っておくべき注意点

最終更新日: 2026-5-28 社会保険労務士 遠藤 隆

【結論】肘の人工関節はすべてが障害年金3級になるわけではありません。

 

国の定める「障害認定基準」では、人工関節や人工骨頭を挿入置換した場合、原則として障害等級3級に認定されると規定されています。しかし、肘関節(ひじかんせつ)に関しては、手術で置換した具体的な「骨や関節の部位」によって、3級に認められるケースと、3級の対象外(不支給)になってしまうケースに分かれるため厳重な注意が必要です。

同じように肘の手術を受けても、書類の書き方や術式の違いによって審査結果が180度変わってしまいます。

この記事が向いている方

✅ 肘(ひじ)の病気やケガで人工関節・人工骨頭の挿入置換手術を受けた方、または予定している方
✅ 人工関節の手術をすれば、誰でも自動的に障害年金3級がもらえると思っている方
✅ 初診日から1年6ヶ月以内に手術を行った、あるいは行う予定の方
✅ 肘の痛みが強く、日常生活や仕事に支障が出ている方

この記事の目次

  • 【結論】肘の人工関節はすべてが障害年金3級になるわけではありません
  • 障害認定基準における「人工関節・人工骨頭」の基本的な取扱い
  • 【要注意】肘関節の人工関節・人工骨頭で「3級対象外」となる落とし穴
      3級に該当するケース(上腕尺骨関節の置換)
      3級の対象外となるケース(上腕橈骨関節の橈骨頭への置換)
  • 人工関節・人工骨頭を挿入置換した場合の「障害認定日」の特例
  • 肘の人工関節で障害年金を申請する際の実務上のポイント
  • よくある質問(FAQ)
  • まとめ|肘の人工関節は「どの部位を置換したか」の確認が最重要です
  • ご相談について

障害認定基準における「人工関節・人工骨頭」の基本的な取扱い

障害認定基準における人工関節の取扱いに対する答えは、「主要な関節に挿入置換した場合は、原則として障害等級3級に該当する」というものです。

厚生労働省が定める障害認定基準(上肢の障害)では、以下のように明確に規定されています。

【障害認定基準の抜粋】 「一上肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものや、両上肢の3大関節中1関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものは3級と認定する。」

ここでいう上肢(腕)の3大関節とは、「肩関節」「肘関節」「手関節」を指します。そのため、これらの関節を人工関節に置換した場合は、原則として3級の受給資格を満たすことになります。

※なお、人工関節を入れた上で、さらに「腕の機能に相当程度以上の著しい障害が残っている」と認められる場合には、3級より上位の等級(2級など)に認定される可能性もあります。

【要注意】肘関節の人工関節・人工骨頭で「3級対象外」となる落とし穴

肘関節の人工関節において、最も実務上で失敗しやすい落とし穴は、「肘のどの関節(骨)を置換したかによって、3級になるかどうかが決まる」という点です。

肘関節は、単一の関節ではなく「上腕骨(じょうわんこつ)」「尺骨(しゃっこつ)」「橈骨(とうこつ)」という3本の骨が組み合わさって構成されています。この構造の違いが、障害年金の審査に大きく影響します。

3級に該当するケース(上腕尺骨関節の置換)

肘の屈伸運動(曲げ伸ばし)の主体となっている「上腕尺骨(じょうわんしゃっこつ)関節」に対して人工関節の挿入置換を行った場合は、障害認定基準通り、障害厚生年金3級に該当します。

3級の対象外となるケース(上腕橈骨関節の橈骨頭への置換)

一方で、肘の回内・回外運動(腕をひねる動作)に関わる「上腕橈骨(じょうわんとうこつ)関節」の橈骨頭(とうこつとう)に対して人工骨頭を挿入置換した場合は、障害認定基準(3級)に該当しない(対象外)と判断されてしまいます。

 

👉 つまり、医師から「肘に人工骨頭を入れました」と説明されていても、それが「橈骨頭」への置換であった場合、形式的に人工骨頭を入れたという理由だけでは3級には認定されません。

それは肘関節についてです。

人工関節・人工骨頭を挿入置換した場合の「障害認定日」の特例

通常、障害年金は「初診日(初めて医師の診察を受けた日)」から1年6ヶ月が経過した日(障害認定日)を過ぎなければ申請することができません。しかし、人工関節や人工骨頭を挿入置換した場合は、このルールに特別な例外(特例)が認められています。

人工関節における障害認定日の特例に対する答えは、「初診日から1年6ヶ月以内に挿入置換手術を行った場合、手術を施したその日が障害認定日(申請可能な日)になる」というものです。

手術のタイミング
障害認定日(いつから請求できるか)
初診日から1年6ヶ月以内に手術
「手術を施した日」が障害認定日となり、その直後から請求可能(前倒し請求)
初診日から1年6ヶ月以降に手術
本来の「1年6ヶ月経過した日」が障害認定日となり、手術後に事後重症請求を行う

 

👉 初診日から1年6ヶ月を待たずに、手術をした日からすぐに障害年金を受給できる可能性があるため、手続きが早ければ早いほど生涯に受け取れる年金総額が多くなります。

肘の人工関節で障害年金を申請する際の実務上のポイント

肘の人工関節で確実に受給へと繋げるためには、通常の申請以上に「書類の正確性」が求められます。実務において特に外せないポイントは以下の通りです。

① 診断書に「具体的な手術部位・術式」を明記してもらう: 主治医に対して、置換した部位が「上腕尺骨関節」なのか「橈骨頭」なのか、診断書へ明確に記載してもらう必要があります。ここの記載が曖昧だと、年金事務所の審査で弾かれる原因になります。

② 日常生活の支障(可動域や筋力)を正しく反映させる: 仮に「橈骨頭」の置換で3級の形式基準に該当しなくても、肘の可動域(曲がる角度)が著しく制限されていたり、筋力が低下して重いものを持てなかったりする場合は、「上肢の機能障害」として3級以上に認められる可能性があります。

③ 初診日証明(受診状況等証明書)を確実に押さえる: 人工関節の原因となったケガ(骨折など)や病気(変形性肘関節症、関節リウマチなど)で、最初に受診した病院の証明が必要です。手術をした病院と最初の病院が異なる場合は注意してください。

 

👉 肘関節は、手術の内容やカルテの読み解きに高度な専門知識が必要とされるため、最初の段階での判断ミスが不支給に直結しやすい傷病です。

よくある質問(FAQ)

Q. 橈骨頭に人工骨頭を入れました。もう障害年金は100%もらえませんか?

A. いいえ、まだ受給できる可能性は残されています。 「橈骨頭への置換」という理由だけで自動的に3級になることはありませんが、手術後も肘の曲げ伸ばしがほとんどできないなど、関節の可動域に著しい制限(機能障害)が残っている場合は、通常の肢体の障害として3級、あるいはそれ以上の等級に認定される可能性があります。諦めずに専門家へご相談ください。

 

Q. 人工関節を入れれば、国民年金(障害基礎年金)でも3級がもらえますか?

A. いいえ、障害基礎年金(国民年金)には3級がありません。 人工関節の挿入置換による「原則3級」という基準は、障害厚生年金にしかない仕組みです。そのため、初診日に国民年金に加入していた方(自営業、主婦、無職など)の場合、人工関節を入れただけで自動的に2級(障害基礎年金の最下級)に上がることは難しく、日常生活にどれだけ重い制限があるかが厳しく審査されます。

 

Q. 何年も前に肘の人工関節手術を受けました。今からでも遡って請求できますか?

A. はい、遡及請求(さかのぼり請求)ができる可能性があります。 初診日を証明することができ、初診日から1年6か月以内に人工関節に置換していれば、過去に遡って年金を受け取ることができます。ただし、障害年金の受け取りには「5年の時効」があるため、手続きが遅れると過去の年金が一部消滅してしまいます。できるだけ早い手続きが必要です。

Q. 自分で年金事務所に相談した際、「肘の人工関節は対象外になることもある」と言われ不安です。

A. 年金事務所の窓口では、個別の術式(上腕尺骨関節か橈骨頭かなど)まで踏み込んだ判断をしてくれないことが多いです。 窓口ではマニュアル通りの一般的な説明しかされないため、不安になって申請を諦めてしまう方が後を絶ちません。当センターのような実績豊富な社労士であれば、医療用カルテや手術記録を確認し、受給できる可能性を正確に見極めることができます。

まとめ|肘の人工関節は「どの部位を置換したか」の確認が最重要です

肘の人工関節・人工骨頭における障害年金申請の重要ポイントをまとめます。

 ⚠️ 肩・手関節と違い、肘関節は置換した「部位」によって審査の扱いが激変する

 ⚠️ 上腕尺骨関節の置換は原則3級だが、上腕橈骨関節の橈骨頭置換は3級の対象外となる

 ⚠️ 3級の形式基準から外れても、肘の可動域制限や機能障害があれば受給のチャンスはある

 ⚠️ 初診日から1年6ヶ月以内の手術であれば、「手術日」が障害認定日になる特例がある

肘の障害年金は、制度の仕組みが非常に細かく、医師の書く診断書のわずかなニュアンスの違いが結果を左右します。「自分はもらえるのだろうか」と少しでも不安に思われたら、まずは専門家へ確認することをおすすめします。

ご相談について

当センター(新横浜・川崎障害年金相談センター)では、人工関節や人工骨頭を挿入置換された方の障害年金申請において、数多くの受給決定実績を持っています。

肘の手術は、その後の日常生活(着替え、洗顔、食事など)や就労に大きな影響を及ぼすにもかかわらず、書類の不備や知識不足によって不支給にされてしまうケースが少なくありません。

「自分の手術内容で3級に該当するのか」「いつから申請できるのか」など、どのような小さなお悩みでも構いません。当センターは初回相談無料、万が一受給できなかった場合は報酬をいただかない完全成果報酬制をとっております。体へのご負担を最小限に抑え、確実な受給に向けて全力でサポートいたしますので、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。

無料相談のご予約方法

お電話かお問い合わせフォーム、または公式LINEよりお気軽にご相談ください。

TEL:045-594-8864 平日 8:30~17:30(受付は24時間対応。原則翌営業日にご連絡いたします)

無料相談のお申し込みはこちら実際に受給された事例はこちら

 

当事務所の無料相談について

 

当事務所の無料相談をご利用ください!

当ホームページをご覧いただいて少しでも「障害年金を受給できるのでは?」と思われた方で、

ぜひ無料相談を活用したいとお考えの方はお問い合わせ下さい。

心よりお待ちしております。

 

無料相談の流れ

①状況のヒアリング

まずはお客様の状況を30分程お伺いします。

 

②専門家のアドバイス

障害年金に関するご質問にお答えし、受給の可能性や受給のポイントをお伝えします。

 

③手続きの流れ説明

障害年金を申請する流れ・当事務所のサポート内容をご説明します。

 

無料相談のご予約方法

お電話かお問い合わせフォームよりご相談ください

TEL:045-594-8864

24時間☎受付中(原則翌営業日迄にご連絡致します) 

    お名前 (必須)

    メールアドレス (必須)

    お電話番号 (必須)

    年齢
    ※原則20歳~64歳の方が対象です
    20歳以下20~2930~3940~4950~5960~64

    お住まい
    横浜市川崎市相模原市鎌倉市その他

    ご相談内容

    個人情報保護方針を確認頂き、宜しければチェックを入れてください

    今一度ご確認頂き、宜しければチェックを入れて送信ボタンをクリックして下さい。

    ※送信後、1営業日以内にお電話にて(発信番号045-594-8864)ご連絡させていただきますのでよろしくお願い致します

     

    投稿者プロフィール

    社会保険労務士 遠藤 隆
    社会保険労務士 遠藤 隆
    当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は神奈川県横浜市・川崎市を中心に、全国対応の障害年金 申請サポートを行っております。 障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。サポート依頼をするかどうかは後で決めれば良いです。まずはお気軽に相談ください。相談実績11,700件以上の事例をもとに、一緒に考え、解決していきましょう!
    ご相談のご予約
    045-594-8864

    営業時間: 24時間受付中
    (原則翌営業日迄にご連絡)