【社労士監修】広汎性発達障害で障害年金はもらえる?受給条件・等級・金額を解説

最終更新日: 2026-5-15 社会保険労務士 遠藤 隆

【結論】広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群など)でも障害年金は受給可能です。

広汎性発達障害そのもの、あるいは二次障害(うつ病など)によって日常生活や就労に著しい制限がある場合、障害基礎年金または障害厚生年金の対象となります。審査では病名だけでなく、「社会性やコミュニケーション能力の欠如により、どれだけ援助を必要としているか」が最重要ポイントです。

この記事が向いている方

✅ 広汎性発達障害と診断され、将来の生活や就労に不安を感じている方
✅ 現在、障害者雇用や配慮を受けて働いているが、受給できるか知りたい方
✅ 家族が広汎性発達障害で、身の回りのサポートに限界を感じている方
✅ 横浜・川崎エリアで障害年金の申請を専門家に相談したい方

この記事の目次

  • 【結論】広汎性発達障害でも障害年金は受給可能です
  • 広汎性発達障害とは?障害年金の対象となる主な症状
  • 【最重要】広汎性発達障害で障害年金を受給するための3つの条件
  • 広汎性発達障害の等級(1級・2級・3級)の目安と認定基準
  • 広汎性発達障害で障害年金はいくらもらえる?【2026年度版】
  • 働きながらでも受給できる?審査に影響する「就労」と「配慮」の関係
  • 審査を左右する「診断書」と「申立書」作成のポイント
  • 当センター(横浜・川崎)による広汎性発達障害の受給事例
  • よくある質問(FAQ)
  • まとめ|広汎性発達障害の申請は「生活の実態」を正しく伝えることが重要

広汎性発達障害とは?障害年金の対象となる主な症状

広汎性発達障害(PDD)は、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などを含む、脳機能の特性による発達障害の総称です。

障害年金の審査においては、主に以下の特性が日常生活や社会生活にどのような悪影響を及ぼしているかが評価されます。

  • 社会性・対人関係の困難:周囲と適切な関係を築けない、相手の意図を汲み取れない
  • コミュニケーションの障害:会話が一方通行、言葉の裏を理解できない
  • 強いこだわり・想像力の欠如:変化を極端に嫌う、特定の物事への強い執着
  • 感覚過敏・感覚鈍麻:音や光、匂いなどに過剰に反応し、生活が制限される

👉 これらの症状により「一人で生活できない」「就労が著しく困難」といった実態があれば受給対象となります。

【最重要】広汎性発達障害で障害年金を受給するための3つの条件

障害年金の受給には、医学的な診断だけでなく、以下の3つの法的要件をすべて満たす必要があります。

① 初診日要件:初めて医療機関を受診した日はいつか?

広汎性発達障害に関連する症状で、初めて医師の診察を受けた日(初診日)を特定・立証する必要があります。 ※20歳前に受診がある場合は「20歳前障害」として扱われ、保険料納付要件は問われません。

② 保険料納付要件:年金保険料を適切に納めているか?

初診日の前日において、一定以上の年金保険料を納付(または免除)していることが必要です。 ※20歳以降に初めて受診した「大人の発達障害」の場合は、この納付要件が非常に重要になります。

③ 障害状態要件:認定基準に該当する状態か?

初診日から1年6ヶ月経過した「障害認定日」以降に、国が定める障害等級(1級〜3級)に該当する状態である必要があります。

広汎性発達障害の等級(1級・2級・3級)の目安と認定基準

広汎性発達障害の等級は、社会性やコミュニケーション能力の乏しさ、不適応行動の程度によって判断されます。

等級 障害の状態(認定基準の目安) 年金の種類
1級 社会性やコミュニケーション能力が欠如。著しい不適応行動により、日常生活において常時の援助が必要な状態。 基礎・厚生
2級 社会性やコミュニケーション能力が乏しく、日常生活において援助が必要な状態。(例:一人暮らしは困難) 基礎・厚生
3級 社会性やコミュニケーション能力が不十分で、労働が著しい制限を受ける状態。(例:会社から多大な配慮が必要) 厚生のみ

👉 障害基礎年金(初診日に未就労や学生など)の場合、3級の設定がないため2級以上に該当する必要があります。

広汎性発達障害で障害年金はいくらもらえる?【2026年度版】

受給できる金額は、初診日に加入していた年金制度によって異なります。

・障害基礎年金(1級・2級のみ)

  1級:年額  1,059,125円 + 子の加算
  2級:年額    847,300円 + 子の加算

 

・障害厚生年金(1級〜3級)

  1級・2級:障害基礎年金 + 報酬比例部分(給与額や加入期間で変動)
  3級:年額 635,500円〜(最低保証額あり)

障害年金の受給額に関する詳細ページはこちら

働きながらでも受給できる?審査に影響する「就労」と「配慮」の関係

広汎性発達障害でも働きながら受給することは可能です。

ただし、単に「働いている」という事実だけで「健康である」と誤解されないよう、以下の点を確認する必要があります。

  • 障害者雇用である、または特例子会社に勤務しているか
  • 職場で多大な配慮(指示を簡潔にしてもらう、休憩時間を増やす、単純作業に限定するなど)を受けているか
  • 就労支援員などの外部サポートを受けながら勤務しているか

👉 「援助があるから何とか働けている」という実態を、書類で丁寧に説明することが受給の鍵です。

審査を左右する「診断書」と「申立書」作成のポイント

障害年金の審査は、本人との対面ではなく「書類」のみで行われます。

  • 診断書:医師は診察室での様子しか知りません。自宅での困りごとや職場のトラブルをメモにまとめて渡し、実態を正確に反映させることが重要です。
  • 病歴・就労状況等申立書:本人が作成する書類です。「何に困っているか」を具体的(買い物に行けない、音に耐えられない、指示を忘れる等)に記述し、診断書との整合性を持たせます。

👉 当センターでは、医師に渡すための資料作成を最も重視し、受給可能性を高めています。

当センター(横浜・川崎)による広汎性発達障害の受給事例

当センターでは、広汎性発達障害の相談を多数お受けしており、受給に至った実績が豊富です。

事例①

広汎性発達障害、適応障害で家から出られず、大学は休学となり障害基礎年金2級を取得、年額82万円、遡及で276万円を受給できたケース

事例②

広汎性発達障害で特例子会社勤務となり障害厚生年金3級を取得、年額59万円、遡及で314万円を受給できたケース

広汎性発達障害の受給事例をもっと見る

よくある質問(FAQ)

Q. 知的障害がなくても広汎性発達障害だけで申請できますか?

A. はい、可能です。 知的障害を伴わない発達障害(アスペルガー症候群など)であっても、日常生活や社会生活に支障があれば障害年金の支給対象となります。

 

Q. 子供が広汎性発達障害と診断されました。いつから申請できますか?

A. 原則として20歳になってからです。 ただし、初診日が20歳前にあることが重要ですので、10代の頃からの通院記録や診断書は大切に保管しておきましょう。

 

Q. 二次障害でうつ病になっています。どちらの病名で申請すべきですか?

A. 両方の症状を合わせて申請するのが一般的です。 広汎性発達障害とうつ病は密接に関わっているため、主治医に両方の状態を診断書に記載してもらうことで、より重い等級に認められる可能性があります。

 

Q. 初診日の病院が廃院して証明が取れません。どうすればいいですか?

A. 諦める必要はありません。 診察券、お薬手帳、健康診断の記録、あるいは第三者証明(家族や知人の証言)などの代替手段を駆使して、初診日を立証できるケースがあります。まずは当センターへご相談ください。

まとめ|広汎性発達障害の申請は「生活の実態」を正しく伝えることが重要

  • 広汎性発達障害は、日常生活や就労に支障があれば障害年金の対象となる
  • 「初診日の特定」「納付要件の確認」が受給のための第一歩
  • 働きながらでも、職場での配慮や援助があれば受給できる可能性がある
  • 医師に実態を伝える診断書作成の準備が受給への最短ルート

広汎性発達障害の申請は、目に見えにくい「生きづらさ」を言語化し、公的な基準に当てはめていく非常に繊細な作業です。一人で悩まず、ぜひ当センターの無料相談をご活用ください。

ご相談について

広汎性発達障害特有の不安や、書類作成の難しさを一人で抱え込む必要はありません。当センターでは、あなたが本来受け取れるはずの権利をしっかり形にするお手伝いをします。

状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。

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