双極性障害・ADHD・ASDで自力生活や就労が困難となり障害基礎年金2級を取得、年額83万円を受給できたケース

女性(30代):主婦
傷病名:双極性障害、ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)
居住地:神奈川県横浜市
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級
受給額:年額83万円

この事例のポイント

  • 出産という大きなライフイベントをきっかけに精神不調をきたし、双極性障害と発達障害(ADHD・ASD)の併発が判明した30代女性(主婦)の受給事例です。
  • 主婦の方の場合、形式的に「家事や育児ができている」とみなされて審査で不利になるケースがありますが、当センターが実態を正しく可視化しました。
  • 過去に「1ヶ月だけアルバイトを試みたものの、症状悪化で即退職した」という経緯があり、この一時的な就労が労働能力の証明と誤解されないよう書類を構築しました。
  • 躁鬱の激しい気分変動や発達障害特有の生きづらさ、家族による全面的なサポート実態が認められ、障害基礎年金2級(年額83万円)の受給が決定しました。

相談時の相談者様の状況

 相談者様は出産後に深刻な不眠や外出困難といった症状が現れるようになり、精神科を受診したところ当初は「うつ病」と診断されました。その後、体調が落ち着いた時期に衣料品店でのアルバイトを始めましたが、店長や同僚からの指示を正しく理解することや、突発的な電話対応、自発的な業務の遂行が全くできず、職場で叱責される日々が続きました。

 精神的なストレスから通院を自己中断してしまいましたが、それに伴って体調は急激に悪化しました。耐えかねて別の医療機関を受診したところ、単なるうつ病ではなく気分の高揚と落ち込みを繰り返す「双極性障害」であること、そして根底に「ADHD(注意欠如・多動症)」および「ASD(自閉スペクトラム症)」の発達障害特性があることが判明しました。アルバイトは症状の悪化により、わずか1ヶ月ほどで退職を余儀なくされました。

 現在は再び働くことはおろか、日中も自宅で閉居(引きこもり)する生活が続いています。双極性障害特有の激しい気分変動に加え、発達障害特有の強いこだわりから生じる生きづらさに苦しんでおり、食事の用意や掃除などの家事は全く手につかない状態でした。自力での生活や就労は極めて困難な状況にあり、日常生活のあらゆる場面でご家族による全面的な援助を必要としていました。

相談から請求までのサポート

 当センターのウェブサイトをご覧になり、お電話にてご相談をいただきました。相談者様は「主婦という立場でありながら家事が全くできず、家族に迷惑をかけ続けていて辛い。過去に1ヶ月だけアルバイトに挑戦して失敗した経験もあるが、こんな自分でも障害年金をもらえるのだろうか」と、強い焦燥感と不安を抱えられていました。

 主婦の方の精神疾患による申請では、同居家族がいることで「家事や育児のサポートを受けて、なんとか日常生活が送れている」にもかかわらず、書類上だけで「主婦として生活できている」と判断されて不支給(非該当)になってしまうリスクが潜んでいます。また、「1ヶ月の就労経験」が、審査側に「労働能力がある」と好意的に解釈されてしまう危険性もありました。

 そこで当センターの社労士は、日常生活の状況を細かくヒアリングし、書類の組み立てを徹底しました。主治医へ提出する資料には、家事が全くできていない実態や、発達障害の特性による生きづらさを精緻にまとめ、診断書に反映していただくよう依頼しました。また、本人が作成する「病歴・就労状況等申立書」において、1ヶ月のアルバイト経験は「就労が可能であることを示すものではなく、障害特性によって業務に重大な支障が出た結果、即座に労働を断念せざるを得なかったエビデンス(証拠)」であることを論理的に主張いたしました。

結果

 障害基礎年金2級を取得、年額83万円を受給できました。

担当社労士からのコメント

 今回の事例は、双極性障害による感情のコントロールの難しさと、ADHD・ASDによる社会適応の難しさが重なり、非常に強い生きづらさを抱えられているケースでした。

 主婦の方や、過去に短期間だけでも働いた経験がある方は、「自分は対象外ではないか」と思い込んで申請を一歩躊躇してしまいがちです。しかし、専門家が介入し、「家族の援助がなければ生活が破綻すること」や「就労を試みたものの失敗に終わったこと」を正しく可視化すれば、国に本来の障害状態を認めてもらうことができます。受給が決定し、これからの療養生活における確かな経済的基盤をお渡しできたことを心より安堵しております。

同じ傷病で障害年金の申請をお考えの方へ

 双極性障害の気分の波や、大人になってから発覚したADHD・ASDなどの発達障害により、家庭生活や就労に深刻な支障が出ている主婦・女性の方はたくさんいらっしゃいます。家事ができない、仕事が続かないというのは、決してあなたの努力不足ではなく、病気や障害の症状によるものです。

 「新横浜・川崎障害年金相談センター」では、横浜・川崎エリアを中心に、複数の精神疾患や発達障害を併発されている方の難しい申請を数多くサポートし、受給へと導いてきた実績があります。当事務所は初回面談が無料で、着手金も不要の完全成果報酬制(受給が決定し、年金が振り込まれるまで費用は発生しません)を採用しております。お電話だけでなく、LINEやメールからのオンライン相談も承っておりますので、どうぞ安心してお気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

Q. 双極性障害(躁うつ病)と発達障害(ADHD・ASD)を併発している場合、診断書は別々に必要ですか?

A. いいえ、今回の事例のように「精神科」の同一の主治医のもとに通院している場合は、1枚の診断書にすべての傷病名(双極性障害、ADHD、ASD)をまとめて記載してもらうことが可能です。障害年金の審査では、それぞれの病気が個別に評価されるのではなく、これらが合わさった結果として「日常生活や就労にどれだけ深刻な支障が出ているか」が総合的に判断されます。

 

Q. 無職の「主婦」であっても、障害基礎年金2級をもらうことはできますか?

A. はい、主婦であっても障害基礎年金2級を受給することは十分に可能です。障害年金は「収入の有無」ではなく「日常生活能力の喪失度」で審査されます。ただし、一人で家事や育児をこなせているとみなされると不支給になるため、今回の事例のように「実際には配偶者や親族がすべての家事を代行している」「声かけがなければ食事や入浴もできない」という、家族の全面的な援助実態を書類でしっかりと立証することが成功の鍵となります。

 

Q. 障害年金の申請前に「1ヶ月だけ試しに働いて辞めた」経験は、審査に不利になりますか?

A. 正しく事情を説明できれば、不支給の原因になることはありません。審査側が最も警戒するのは「現在も安定して働けていること」です。今回のケースのように、就労を試みたものの、指示の理解が難しく叱責されたり、体調を崩してわずか1ヶ月で退職に追い込まれたりしたという事実は、むしろ「通常の就労が著しく困難である(労働能力が欠如している)」ことの客観的な証明になります。その経緯を申立書等で社労士が正しく弁論することが重要です。

投稿者プロフィール

社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は神奈川県横浜市・川崎市を中心に、全国対応の障害年金 申請サポートを行っております。 障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。サポート依頼をするかどうかは後で決めれば良いです。まずはお気軽に相談ください。
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