【質問】遡って請求できることを知らず、事後重症請求で2級が決定しました。今から認定日請求はできますか?

最終更新日: 2026-10-08 社会保険労務士 遠藤 隆

【回答】はい。事後重症請求で障害年金2級が決定した後でも、障害認定日による請求を行うことは可能です。ただし、障害認定日当時も受給要件を満たしていたことを、診断書などで確認できる必要があります。

 「遡って請求できることを知らなかった」「当時の診断書を取得できないと思っていた」という理由で事後重症請求をした場合でも、改めて障害認定日請求を検討できます。現在2級を受給していることだけで、過去も2級だったと認められるわけではありません。

 

事後重症請求と障害認定日請求の違い

請求方法 審査で確認する主な時点 支給開始月の基本
事後重症請求 請求時の障害状態 請求日の翌月分
障害認定日請求 障害認定日当時の障害状態 障害認定日の翌月分

 障害認定日請求が認められれば、現在の年金の支給開始月より前の期間について、年金を受け取れる可能性があります。ただし、過去分の支払いには時効による制限があります。

手続きに必要となる主な書類

 事後重症による決定後に障害認定日請求をする場合、一般に次の書類を準備します。

  • 年金請求書
  • 障害認定日当時の状態を記載した診断書
  • 事後重症請求で交付された年金証書
  • 所定の取下げ書
  • 前回請求時から今回の請求時までの病歴・就労状況等申立書
  • 前回の請求内容との相違などを説明する理由書(必要な場合)
  • 配偶者加給年金・子の加算に関する生計維持等の確認資料(該当する場合)

 この手続きでは、直近の診断書は原則として改めて提出不要とされています。ただし、追加資料の要否や書類の省略可否は個別に確認が必要です。診断書を依頼する前に、年金事務所等で必要書類と記載対象の時点を確認しましょう。

現在受給している年金は、どうなりますか?

 取下げ書は、障害認定日請求が認められた場合に、先に決定した事後重症による年金を整理するための手続きとして提出するものです。障害認定日請求が認められなかった場合は、原則として、事後重症で決定した年金の支給は継続します。「先に今の年金を取り下げ、受給できない状態にしてから申請する」という意味ではありません。取下げ書の内容と提出方法は、年金事務所等の案内に沿って確認してください。

遡及分は原則5年が限度で、受給済みの期間は調整されます

 過去にさかのぼって受け取れる年金は、原則として時効により5年分が限度です。今回のように決定後に改めて請求する場合、最初の事後重症請求日を基準に、いつまでも過去分を確保できるわけではありません。また、事後重症によってすでに受け取った期間について、同じ年金が二重に支払われることはなく、既払い分との調整が行われます。手続きが遅れると受け取れる過去分が減る可能性があるため、早めに確認することが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q.事後重症で2級が決まった後でも、遡及請求できますか?

A.可能です。ただし、障害認定日当時も認定基準に該当していたことを、当時の状態が分かる診断書などで確認できる必要があります。

 

Q.現在2級なら、障害認定日も2級になりますか?

A.必ずしも同じ等級にはなりません。障害認定日当時の状態を基に判断されるため、当時は対象外だったり、現在とは異なる等級になったりする場合があります。

 

Q.障害認定日請求が認められなかったら、今の年金も止まりますか?

A.原則として、今回の認定日請求が認められなかったことだけで、事後重症による年金が止まるわけではありません。決定後の認定日請求として、所定の手続きを進める必要があります。

 

Q.前回「障害認定日頃は軽かった」と記入しましたが、請求できますか?

A.請求を検討できます。ただし、前回の説明と今回の請求内容が異なる理由を、事実に基づいて説明する必要があります。当時のカルテや診断書を確認し、なぜ認定日請求を行うことになったのかを整理しましょう。

 

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社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
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