【質問】血液濾過をしています。障害年金はもらえますか?
最終更新日: 2026-10-07 社会保険労務士 遠藤 隆
【回答】血液濾過を受けている場合、人工透析療法に該当するため、原則として障害年金2級に認定されます。
血液濾過とは?血液透析との違い
血液濾過(HF)は、血液を体外に取り出し、ヘモフィルターと呼ばれる濾過器を通して、余分な水分や老廃物を取り除く治療です。濾過に伴って失われる水分・電解質を補うため、補充液を使用します。
血液透析(HD)が主に「拡散」を利用するのに対し、血液濾過は「濾過」を利用します。また、両方の仕組みを組み合わせた治療が血液透析濾過(HDF)です。
血液濾過で障害年金が原則2級となる理由
日本年金機構の障害認定基準では、人工透析療法を受けている方は2級と認定すると定められています。血液濾過も人工腎臓による治療に含まれるため、腎疾患に対する人工透析療法として受けている場合は、この基準に沿って判断されます。
また、症状や日常生活の状況などによっては、さらに上位の等級に該当する場合があります。
ただし、一時的に血液濾過を受けたという事実だけで、障害年金2級が確定するわけではありません。治療の目的、継続状況、病状の経過などを確認する必要があります。
受給に向けて確認する3つのポイント
1.初診日を確認する
初診日とは、障害の原因となった病気について、初めて医師などの診療を受けた日です。血液濾過を開始した日が、そのまま初診日になるとは限りません。
初診日は、受給できる年金の種類や保険料納付要件を判断するうえで重要です。
2.保険料の納付要件を確認する
原則として、初診日の前日時点で、対象期間の保険料納付済期間と免除期間が一定以上あることが必要です。直近1年間の納付状況による特例もあります。
なお、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、保険料の納付要件は問われません。
3.診断書に治療状況を正確に記載してもらう
診断書では、治療方法、人工透析療法の開始日・実施状況、検査結果、合併症、日常生活の制限などが判断材料になります。
記載の不足や食い違いがあると、必要な状態が伝わらないことがあるため、申請前に内容を確認しましょう。
よくある質問
Q.血液濾過は、血液透析と比べて障害年金の認定で不利になりますか?
A.腎疾患に対する人工透析療法に該当する場合、血液濾過という治療方法だけを理由に、原則2級の対象から外れるものではありません。実際の治療内容を診断書で確認して判断されます。
Q.働いていても障害年金を受給できますか?
A.はい。働いていることだけを理由に、受給できなくなるわけではありません。人工透析療法を受けている場合は、原則2級の認定対象です。ただし、20歳前の傷病による障害基礎年金には、本人の所得に応じた支給制限があります。
Q.人工透析を始めてから、いつ障害認定日になりますか?
A.人工透析療法には、初めて受けた日から3か月を経過した日を障害認定日とする特例があります。ただし、その日が初診日から1年6か月を超える場合は、この特例の対象外です。請求時期は初診日と透析開始日の両方から確認します。
Q.血液濾過を受けていれば、自動的に障害年金が支給されますか?
A.いいえ。障害年金は請求手続きが必要です。原則2級に該当する状態でも、初診日や保険料納付などの要件を満たすかどうか、別途審査されます。
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