ペットロスから双極性障害へ、パート勤務中も家族の援助が認められ障害基礎年金2級を取得、遡及で421万円を受給できたケース

女性(60代):パート
傷病名:双極性障害(躁うつ病)
居住地:神奈川県横浜市
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級
受給額:年額83万円(遡及額421万円)

この事例のポイント

  • 大切なペットとの死別(ペットロス)による深刻な精神的ショックから双極性障害を発症した60代女性の受給事例です。
  • 週3日のパート勤務を継続していたため、ご自身や主治医から「働いていると受給は難しいのでは」と心配されていましたが、当センターが介入し受給へと導きました。
  • 「仕事以外の時間は、家族の全面的な援助がなければ生活できない」という日常生活の深刻な困りごとを書類上で精緻に立証しました。
  • 過去に遡って一括請求する「遡及請求(そきゅうせいきゅう)」が認められ、年額83万円の受給決定に加えて、過去5年分となる421万円の一時金受給に成功しました。

相談時の相談者様の状況

 相談者様は、長年家族のように大切にしていたペットの死をきっかけに、涙が止まらなくなり遺品も手放せないほどの深刻なペットロス状態に陥ってしまいました。その後、時間の経過とともに気分の異常な高揚(軽躁状態)と、底を打つような深い落ち込み(抑うつ状態)を激しく繰り返すようになり、突発的な自殺願望(希死念慮)まで現れたため、耐えかねて精神科を受診したところ双極性障害と診断されました。

 日常生活においては、特に抑うつ状態のときの強い倦怠感(体が重く動けない状態)が凄まじく、一日の大半をベッドで横になって過ごさざるを得ませんでした。食事の準備や買い物、掃除といった家事は一人ではほとんど手をつけることができず、精神的な不安定さから金銭管理も困難になり、自己評価が著しく低下していました。

 経済的な不安から、なんとか体に鞭を打って週3日のパートタイム勤務を続けてはおられましたが、勤務が終わって帰宅した後は完全にエネルギーが枯渇してしまい、ご家族の全面的な援助や声かけがなければ命を維持することすら危うい、極めて不安定な状況でした。

相談から請求までのサポート

 当センターのウェブサイトをご覧いただき、ご本人様よりお電話にてご相談をいただきました。相談者様は「週3日とはいえパートで働いているため、年金事務所や医師から『仕事ができているなら障害基礎年金の2級はもらえない』と言われてしまうのではないか」と、申請自体を半分諦めかけている状態でした。

 昨今の障害年金の審査では、無職や休職中の方に比べて、就労中の方の精神疾患での認定が厳しくなる傾向があるのは事実です。しかし、精神障害の認定基準で最も重視されるのは「援助なしで日常生活が自立して行えるか」という点です。当センターの社労士は、職場での具体的な配慮状況だけでなく、「勤務日以外の日の過ごし方」や「帰宅後に家族がどのようなサポート(家事の代行や服薬管理など)を行っているか」を徹底的にヒアリングしました。

 さらに今回は、過去数年間にわたって同様の重い障害状態が地続きで続いていたことが確認できたため、最大5年分を遡って請求する「遡及請求」に踏み切ることにいたしました。当時の通院状況や生活実態を精緻に調査し、障害認定日(初診日から1年6ヶ月が経過した時点)の主治医から適切な診断書を確保。本人が作成する「病歴・就労状況等申立書」でも、家族の援助実態を克明に記述し、診断書との整合性を極限まで高めて提出いたしました。

結果

無事に障害基礎年金2級が認められました。年額83万円の受給に加え、遡及分(過去5年分の未払い年金)として421万円の一括受給が決定しました。

担当社労士からのコメント

 精神疾患において「パートで働いているから2級は無理だ」と周囲に言われたり、ご自身で諦めてしまう方は非常に多くいらっしゃいます。しかし、無理をして短時間働いている裏で、それ以外の生活のすべてをご家族が支えているというケースは少なくありません。この「環境の特殊性」や「家族の負担」をいかに言葉にして審査官に伝えるかが、2級認定の大きな分かれ道となります。

 今回は、過去5年間分の生活実態も適切に立証できたことで、400万円を超える大きな遡及受給に繋がりました。パート勤務を続けながらも将来への強固な経済的安心感を得ることができ、ご家族の負担軽減にも繋がったことを心より嬉しく思います。

同じ傷病で障害年金の申請をお考えの方へ

 双極性障害(躁うつ病)は、気分の波に自分自身が翻弄されてしまう非常に辛い病気です。ペットロスなどの身近な悲しみを契機に発症される方も多く、決して特別な病気ではありません。パートやアルバイト、障害者雇用など、働きながらでも日常生活に大きな支障がある場合は、障害年金を受け取れる可能性があります。

 「新横浜・川崎障害年金相談センター」では、神奈川県内を中心に、双極性障害でお悩みの方の障害年金申請を数多く代行し、受給へと導いてきました。当事務所は初回相談が無料で、着手金も不要の完全成果報酬制(不支給となった場合は報酬は発生しません)を採用しております。お電話のほか、LINEやメールでのオンライン相談にも対応しておりますので、どうぞおひとりで悩まずに安心してお気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

Q. ペットロスから双極性障害(躁うつ病)になった場合も、障害年金の対象になりますか?

A. はい、ペットロスがきっかけであっても、最終的に医師から「双極性障害」や「うつ病」といった精神疾患の診断が下され、その症状によって日常生活や就労に著しい制限が出ている場合は、当然に障害年金の支給対象となります。発症の原因(因果関係)が何であるかによって、受給の可否が変わることはありません。

 

Q. 週3日のパート勤務をしていますが、本当に障害基礎年金2級はもらえますか?

A. はい、週3日のパート勤務をしていても、障害基礎年金2級を受給できる可能性は十分にあります。障害年金の審査では、単に「働いているかどうか」だけでなく、「他人の援助(家族のサポート)なしで日常生活が送れるか」が極めて重視されます。「仕事はなんとか行けても、家事は一切できず家族に頼りきりである」「仕事以外の時間は横になって動けない」という実態を客観的に証明できれば、2級に認定されるケースは多数あります。

 

Q. 障害年金の「5年分の遡及請求」とはどのような手続きですか?

A. 過去の「障害認定日(初診日から1年6ヶ月経った日)」の時点からすでに症状が重かったにもかかわらず、制度を知らないなどの理由で申請していなかった場合、過去に遡って未払いの年金を一括で請求できる制度です。法律の規定により、過去に遡れるのは最大で5年分までとなっています。今回の事例では、5年分の遡及請求が満額認められ、421万円という大きな一時金を受給することができました。

投稿者プロフィール

社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
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