【完全ガイド】聴覚障害で障害年金を受給するには?   何デシベルで何級かも解説

最終更新日: 2026-4-22 社会保険労務士 遠藤 隆

【結論】聴覚障害は障害年金の支給対象です。

聴覚障害は、両耳の聴力レベルが90dB以上で2級、100dB以上で1級に該当し、補聴器を外した状態の聴力数値で判定されます。

この記事が向いている方

✅ 聴覚障害があり、障害年金を受けられる可能性があるか知りたい方
✅ 聴力レベルや語音明瞭度などの判定基準が難しくて分からない方
✅ 補聴器や人工内耳を使用している場合の判定方法を知りたい方
✅ 障害年金の申請を検討しているが、何から準備すべきか不安な方

この記事の目次

  • 障害年金の等級と認定基準(目安)
  • 聴覚障害の判定方法|知っておくべき2つの指標
  • 申請時の重要な注意点
  • よくある質問(FAQ)
  • まとめ|聴覚障害の申請は正確な検査と記録が鍵

障害年金の等級と認定基準(目安)

聴覚障害の等級は、主に両耳の聴力レベル(デシベル)によって以下のように判定されます。

等級
障害の状態(目安)
1級
両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
2級
両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
3級
両耳の聴力が、40cm以上離れると通常の話声を解することができない程度
障害手当金
一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度

※本記事は厚生労働省「障害認定基準」に基づいて解説しています。

【重要】聴覚障害は「数値」で決まる

多くの傷病と異なり、聴覚障害は以下のような客観的数値が重視されます。

  • 平均純音聴力レベル(dB)
  • 最良語音明瞭度(%)

👉 就労状況や日常生活よりも、検査結果が最優先されるのが特徴です。

聴覚障害の判定方法|知っておくべき2つの指標

障害年金の審査では、オージオメータ(聴力検査装置)による以下の2つの指標が主に用いられます。

平均純音聴力レベル

周波数500Hz、1000Hz、2000Hzの純音に対する聴力レベル値を用いて算出します。 「平均純音聴力レベル値 = (a + 2b + c) / 4」の算式(a, b, cは各周波数のデシベル値)で計算され、この数値が一定基準を超えているかが重要です。

最良語音明瞭度

「語音明瞭度(語音弁別能)」とは、言葉の聞き取り能力のことです。通常の会話音量で、どれだけ正確に言葉を判別できるかを検査します。 特に、「両耳の平均純音聴力レベル値が80デシベル以上で、かつ、最良語音明瞭度が30%以下」といった複合的な基準で、より重い等級に認定されるケースがあります。

申請時の重要な注意点

申請を成功させるために、以下のポイントを必ず確認しておきましょう。

1. 「補聴器・人工内耳を使用しない状態」で判定する

👉 障害年金の審査では、補聴器や人工内耳を装着していない状態(裸耳)での聴力で判定を行います。普段補聴器等を使って生活していても、検査時は外した状態の数値が記載された診断書が必要です。

2. 必要な検査と病院の選定

1級に該当するような重度の障害の場合、オージオメータによる検査に加えて「聴性脳幹反応検査(ABR)」等の他覚的聴力検査が求められることがあります。 すべての医療機関でこの検査ができるわけではないため、診断書を依頼する前に、必要な検査が実施可能かどうか事前に確認しておくことが重要です。

3. 就労状況について

多くの傷病では「働きながらの受給」は困難な場合が多いですが、聴覚障害は数値的な判定がメインであるため、就労していても受給可能です。

当センターによる聴覚の障害の受給事例

 事例:突発性進行性感音難聴(50代・女性) 次第に症状が進行し、現在は完全に聴力を失った状況に。障害基礎年金1級(年額約102万円、遡及額約34万円)を受給。

特発性進行性感音難聴で生活上多くの支障を抱えている状態となり障害基礎年金1級を取得、年額102万円、遡及で34万円を受給できたケース

その他の聴覚の障害に関する当センターの受給事例はこちら

よくある質問(FAQ)

Q. 補聴器がないと生活できないレベルですが、申請できますか?

A. はい、可能です。障害年金の審査は「補聴器を外した状態」の数値で判定されます。補聴器を使用していても、外した状態での聴力レベルが認定基準を満たしていれば受給の対象となります。

 

Q. 聴覚障害で3級や障害手当金に該当する場合、申請は必要ですか?

A. 経済的なサポートを受けるためには申請が必要です。障害厚生年金(3級等)は生活の安定に大きく寄与しますので、基準に該当している可能性がある場合は、専門家への相談をおすすめします。

 

Q. 突発性難聴で聴力が低下しましたが、障害年金はもらえますか?

A. はい、突発性難聴による聴力低下も対象となり得ます。ただし、初診日から1年6ヶ月を経過していること(障害認定日)、または症状固定などの要件を確認する必要があります。

 

Q. 検査データはどの病院でも揃えられますか?

A. 医療機関によって対応可能な検査が異なります。特に聴性脳幹反応検査等が必要な場合、専門の病院への紹介が必要になることもあります。当センターでは、診断書作成に向けた医療機関へのアドバイスも行っております。

まとめ|聴覚障害の申請は正確な検査と記録が鍵

聴覚障害による障害年金の申請には、専門的な聴力検査結果が不可欠です。

  • 90dB以上で2級、100dB以上で1級が目安
  • 補聴器なしの聴力で判定
  • 語音明瞭度も重要な判断材料
  • 検査体制のある医療機関選びが重要

ご自身の聴力状態が障害年金の対象になるか、どのように書類を準備すべきかお悩みの方は、ぜひ一度無料相談をご利用ください。

ご相談について

聴覚障害の障害年金申請は、数値の客観性が重視される一方で、診断書作成や必要な検査の手配など、専門的な知識が必要な場面が多くあります。ご本人様やご家族だけでお悩みにならず、ぜひ専門家へお任せください。

状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。

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投稿者プロフィール

社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
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