【質問】現在60歳で障害年金を受給しています。65歳になったら、老齢年金と両方もらえますか?
最終更新日: 2026-10-29 社会保険労務士 遠藤 隆
【回答】65歳以降は、受給要件を満たしていれば「障害基礎年金+老齢厚生年金」を同時に受け取れます。ただし、障害年金と老齢年金のすべてを合算して受け取れるわけではありません。
年金は原則として、支給理由が異なるものは選択して受給します。しかし、65歳以降には併給の特例があり、障害年金と老齢年金を組み合わせられる場合があります。日本年金機構も、65歳以降に選択できる組み合わせを案内しています。
65歳以降に選べる年金の組み合わせ
障害年金と老齢年金の受給権がある場合、代表的な選択肢は次のとおりです。
| 選択肢 | 受け取る年金 |
|---|---|
| 老齢年金を選ぶ | 老齢基礎年金+老齢厚生年金 |
| 障害年金を選ぶ | 障害基礎年金+障害厚生年金 |
| 併給の特例を利用する | 障害基礎年金+老齢厚生年金 |
※それぞれの年金の受給権があることが前提です。障害厚生年金3級には、障害基礎年金は付きません。
「障害基礎年金+老齢厚生年金」は可能ですが、「老齢基礎年金+障害厚生年金」という組み合わせはできません。 また、老齢基礎年金と障害基礎年金、老齢厚生年金と障害厚生年金を、それぞれ重ねて受け取ることもできません。
どの組み合わせが一番有利ですか?
障害等級だけでなく、各年金の見込額と税金・保険料への影響を比較して判断します。例えば、障害基礎年金を受給している方に厚生年金の加入歴があれば、65歳から「障害基礎年金+老齢厚生年金」を選べる可能性があります。
一方、障害厚生年金3級を受給している方は、現在の障害厚生年金と、65歳からの「老齢基礎年金+老齢厚生年金」を比較します。「3級なら必ず老齢年金の方が高い」とは限りません。
比較する際は、次の点を確認しましょう。
- それぞれの年金の年額と、加算の有無
- 税金や健康保険料・介護保険料への影響
- 働き続ける場合の年金の支給調整
障害年金は非課税ですが、老齢年金は課税対象です。 ただし、老齢年金にも控除があり、必ず税金が発生するわけではありません。額面の年金額だけでなく、受給する年金を変更した後の負担も確認することが大切です。
65歳になったら、自動的に有利な組み合わせになりますか?
自動的に最も有利な組み合わせが選ばれるわけではありません。 複数の年金から選択する場合は、原則として「年金受給選択申出書」の提出が必要です。65歳が近づいたら、年金事務所で受給できる組み合わせと見込額を確認し、老齢年金の請求手続きと併せて相談しましょう。
出典・参照(公的機関等)
- 日本年金機構「年金の併給または選択」
- 国家公務員共済組合連合会(KKR)「年金の併給調整」
- 日本年金機構「年金受給選択申出書」添付の注意事項
- 日本年金機構「老齢年金から税金が差し引かれていません。どうしてですか。」
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