【質問】障害年金2級を受給しています。会社で加入している厚生年金の保険料も免除されますか?

最終更新日: 2026-10-29 社会保険労務士 遠藤 隆

【回答】いいえ。障害年金2級の受給を理由に、厚生年金保険料が免除されることはありません。障害年金1級・2級の受給者を対象とした「法定免除」は、国民年金の第1号被保険者が納める国民年金保険料の制度です。

 会社で厚生年金に加入している間は、障害年金2級を受給していても、原則として給与・賞与から厚生年金保険料が差し引かれます。国民年金の法定免除を届け出て、給与から引かれる厚生年金保険料を減らすことはできません。

 

障害年金2級で保険料が免除されるのは、どのような場合ですか?

 例えば、退職して厚生年金を脱退し、国民年金の第1号被保険者になった場合です。障害基礎年金や障害厚生年金の1級・2級を受給していれば、国民年金保険料の法定免除の対象になります。

日本年金機構は、対象者に対して、市区町村の国民年金担当窓口へ「国民年金保険料免除事由(該当・消滅)届」を提出するよう案内しています。障害年金の受給が決まっただけで手続きが完了するとは限らないため、届出を確認しましょう。

法定免除にも、本人や家族の所得審査がありますか?

 障害年金1級・2級の受給を理由とする法定免除には、所得による審査はありません。

 本人・配偶者・世帯主の所得などで判断する「申請免除」とは、別の制度です。主な国民年金保険料の免除制度を整理すると、次のようになります。

制度 主な対象・条件
法定免除 障害年金1級・2級の受給者、生活保護の生活扶助を受けている方など
申請免除 本人・配偶者・世帯主の所得が基準以下の場合や、失業した場合など
産前産後免除 出産する国民年金第1号被保険者。原則4か月間、多胎妊娠は6か月間

 

 それぞれ届出・申請が必要です。産前産後免除は所得にかかわらず対象となり、免除期間は保険料を納付したものとして老齢基礎年金に反映されます。

免除を受けると、将来の年金額は減りますか?

 国民年金の法定免除期間は、保険料を全額納めた期間と比べて、将来の老齢基礎年金に反映される額が少なくなります。 平成21年4月以降の法定免除期間は、全額納付した場合の2分の1として計算されます。これは、現在受給している障害基礎年金を減額するという意味ではありません。

 

 免除期間の保険料は、原則として追納が承認された月の前10年以内の期間について追納できます。ただし、追納して増えるのは老齢基礎年金であり、障害基礎年金ではありません。将来どの年金を受け取るかによって追納の効果は異なるため、納める前に年金事務所で確認することが大切です。

 

出典・参照(公的機関)

  • 日本年金機構「国民年金保険料の法定免除制度」
  • 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
  • 日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」
  • 日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」
  • 日本年金機構「障害基礎年金受給者の追納・納付申出制度に関するよくある質問」

 

投稿者プロフィール

社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は神奈川県横浜市・川崎市を中心に、全国対応の障害年金 申請サポートを行っております。 障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。サポート依頼をするかどうかは後で決めれば良いです。まずはお気軽に相談ください。
ご相談のご予約
045-594-8864

営業時間: 24時間受付中
(原則翌営業日迄にご連絡)