【質問】遺族年金を受給しています。障害年金はもらえますか?

最終更新日: 2026-10-08 社会保険労務士 遠藤 隆

【回答】遺族年金を受給していても、要件を満たせば障害年金を請求できます。ただし、両方を同時に受け取れるかは、年齢と年金の種類によって異なります。

65歳未満では、原則として遺族年金と障害年金のいずれかを選択します。65歳以後は、「障害基礎年金+遺族厚生年金」を組み合わせて受給できる場合があります。

65歳未満は、原則としてどちらかを選びます

 公的年金には、老齢・障害・遺族という異なる理由の年金について、原則としていずれかを選ぶ「1人1年金」のルールがあります。

例えば、63歳で遺族厚生年金を受給している方が、障害基礎年金・障害厚生年金を受けられるようになった場合、原則として次のいずれかを選びます。

  • 遺族厚生年金
  • 障害基礎年金+障害厚生年金

同じ「障害」を理由に支給される障害基礎年金と障害厚生年金は、合わせて受け取れます。

65歳以後は「障害基礎年金+遺族厚生年金」の併給が可能です

 障害基礎年金・障害厚生年金・遺族厚生年金の受給権がある方は、65歳以後、次の組み合わせを選択できます。

選択肢 基礎年金部分 厚生年金部分
障害年金を選ぶ 障害基礎年金 障害厚生年金
障害年金と遺族年金を組み合わせる 障害基礎年金 遺族厚生年金

 障害厚生年金と遺族厚生年金を同時に受け取ることはできません。また、障害基礎年金と遺族基礎年金も、どちらか一方を選ぶ必要があります。なお、ご自身の老齢厚生年金も受けられる場合は、その年金が優先して支給され、遺族厚生年金は所定の差額が支給される仕組みです。上の表だけで判断せず、老齢年金を含めた受給額の確認が必要です。

年金を選ぶときは、組み合わせごとの受給額を確認しましょう

 選択にあたっては、年金事務所等で次の事項を確認してください。

  • 現在受給している遺族年金の種類と金額
  • 新たに受けられる障害年金の種類と金額
  • 65歳前と65歳以後、それぞれで選べる組み合わせ
  • ご自身の老齢年金を含めた支給調整後の金額

年金の選択には、原則として「年金受給選択申出書」の提出が必要です。遺族年金を受給していることだけを理由に、障害年金の請求を諦める必要はありません。

よくある質問(FAQ)

Q.遺族年金を受給していると、障害年金は申請できませんか?

A.申請できます。障害年金の受給要件を満たすかどうかと、遺族年金と同時に受け取れるかどうかは別の問題です。両方の受給権がある場合に、年齢や年金の種類に応じて選択・併給の手続きを行います。

 

Q.65歳になれば、遺族年金と障害年金を両方満額でもらえますか?

A.すべての年金を重ねて受け取れるわけではありません。65歳以後は「障害基礎年金+遺族厚生年金」の組み合わせが可能ですが、ご自身の老齢厚生年金がある場合などは支給調整があります。

 

Q.障害厚生年金3級と遺族厚生年金は、65歳以後なら併給できますか?

A.いいえ。障害厚生年金と遺族厚生年金は、65歳以後も原則としてどちらかを選択します。「障害基礎年金+遺族厚生年金」の併給とは異なります。

 

Q.一度選んだ年金は、後から変更できますか?

A.将来に向かって選択を変更することは可能です。65歳になったときや受給額が変わったときなどに、選べる組み合わせを改めて確認しましょう。

 
 
 

 

投稿者プロフィール

社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
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