大動脈解離で遷延性植物状態となり、障害基礎年金1級を遡及で受給できたケース

男性(40代):無職
傷病名:遷延性意識障害
居住地:神奈川県
決定した年金種類と等級:障害基礎年金1級
受給額: 年額97万円 遡及額60万円

相談時の相談者様の状況

 左下肢の麻痺と疼痛を自覚し、自分で救急要請をし、救急搬送されました。心臓血管外科にて大動脈解離の緊急手術が施行されましたが、以降多臓器不全が強く、また意識低下の状態で目覚めず、脳神経内科へ院内紹介となりました。頭部CT検査により脳虚血を認め、遷延性植物状態の診断基準6項目該当となり、心臓血管外科に入院となりました。両親が神奈川県在住であるため、神奈川の病院へ転院となりました。現在も意識障害が継続し、全介助、意思疎通不可能の状態です。

相談から請求までのサポート

 問い合わせフォームからご連絡をいただきました。甥御様のご相談で伯父様からでした。遷延性意識障害となり、入院費用がかさみ経済的にも厳しいので、障害年金を申請したいとのことでした。遷延性意識障害で申請するには、いわゆる6項目の要件を満たさなければなりません。それは、
①   自力で移動できない
②   自力で食物を摂取できない  
③   糞尿失禁をみる   
④   目で物を追うが認識できない
⑤   簡単な命令には応ずることもあるが、それ以上の意思の疎通ができない
⑥   声は出るが意味のある発語ではない
「遷延性植物状態」は、以上の①~⑥に該当し、かつ、それが3月以上継続しほぼ固定している状態のことを言います。遷延性植物状態(障害認定日)の起算日は、診断基準の6項目に該当した日になります。そして遷延性植物状態に認められますと障害等級1級に認めてもらえます。

結果

 甥御様は固定日が初診から1年6か月以内でしたので、障害認定日請求を行いました。結果、障害基礎年金1級を取得、年額97万円、遡及で60万円を受給できました。

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