最終更新日: 2026-1-15 社会保険労務士 遠藤 隆
1.ハンチントン病とは
ハンチントン病は、常染色体顕性遺伝(優性遺伝)形式をとる遺伝性の神経変性疾患で、不随意運動である舞踏運動をはじめ、精神症状、行動異常、認知機能の障害を主な特徴とします。症状は自覚しにくい形で徐々に始まり、長い時間をかけて進行します。これらの症状は、大脳基底核や大脳皮質といった脳の特定部位が変性・萎縮することによって生じ、CTやMRIなどの画像検査でも確認できます。近年、特定の遺伝子変異が発症に関与することが明らかになっています。
2.どのくらいの患者さんがいるのですか
患者数は人種によって差があり、欧米では人口10万人あたり4~8人とされていますが、日本では約0.7人と少なく、欧米の約10分の1です。発症年齢は30歳代が最も多いものの、小児期から高齢期まで幅広く、男女差はほとんどありません。本症は遺伝性疾患であるため、患者の多くは両親のいずれかが同じ病気を有しています。また、親よりも子どもの世代で若年発症する傾向があり、特に父親が患者の場合にその傾向が強いとされています。食生活や運動習慣などの生活様式は発症と関係しません。
3.病気の原因はなんですか
原因は、第4染色体上に存在するIT15(ハンチンチン)遺伝子の異常です。通常、この遺伝子の一部には「シトシン・アデニン・グアニン」という3つの核酸からなる繰り返し配列がありますが、ハンチントン病ではこの繰り返しが異常に長くなっています。この異常な伸長が病気を引き起こすことは分かっていますが、なぜ繰り返し配列が伸びるのかについては未だ解明されていません。本症は常染色体顕性遺伝であり、遺伝する病気です。
症状は多彩で、初期には細かな動作がしにくくなる、顔をしかめる、手先が勝手に動くといった運動症状や、落ち着きのなさ、抑うつ、性格や行動の変化などの精神症状が目立つことがあります。周囲からは「神経質になった」「癖が増えた」「行儀が悪くなった」などと受け取られることも少なくありません。進行すると、箸を使う、字を書くといった日常の細かな動作が困難になり、歩行が不安定になって転倒しやすくなります。さらに、食事中にむせる、話しにくくなるなどの症状も加わり、介助が必要となります。
4.どのような症状ですか
特徴的な舞踏運動は、顔や手足、体幹が自分の意思とは無関係に素早く動く不随意運動で、首を動かす、顔をしかめる、舌打ちのような動きが目立ちます。精神面では、一般的な認知症のような強い物忘れは少ない一方、計画性や判断力、全体を把握する能力が低下します。怒りっぽさやこだわりの強さ、抑うつ症状が現れ、自殺企図に至ることもあります。
5.どのような治療法がありますか
治療については、残念ながら根本的に病気を治す方法はありませんが、不随意運動や抑うつ、不安などの症状を和らげる薬物療法が行われます。舞踏運動に効果のある薬剤も使用可能ですが、副作用や効果持続時間の問題があるため、専門医による慎重な管理が必要です。
6.どのような経過をたどりますか
経過には個人差が大きく、同じ家族内でも症状や進行の程度は異なりますが、一般には発症から10年以上かけて徐々に進行し、社会生活を自立して送ることが困難になるとされています。
7.障害年金申請のポイント
ハンチントン病は、文字がうまく書けない、階段の昇り降りがうまくいかない、手足がばたばたと動く不随意運動が現れます。また認知機能の低下も現れることがありますので、肢体障害や精神障害での申請を検討します。併合認定で1級に認められる場合もあります。
投稿者プロフィール

- 当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は神奈川県横浜市・川崎市を中心に、全国対応の障害年金 申請サポートを行っております。 障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。サポート依頼をするかどうかは後で決めれば良いです。まずはお気軽に相談ください。相談実績11,500件以上の事例をもとに、一緒に考え、解決していきましょう!














