潰瘍性大腸炎(指定難病97)

最終更新日: 2026-1-15 社会保険労務士 遠藤 隆

1.潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎を理解するためには、まず消化管の役割を知ることが重要です。消化器とは、食物や水分を体内に取り込み、消化・吸収を行い、不要物を排泄するまでを担う器官の総称であり、口腔、食道、胃、小腸、大腸、肛門まで続く消化管と、肝臓などの付属臓器から成っています。消化管は全長約6mあり、口で咀嚼された食物は胃や小腸で消化・吸収され、残りは大腸で水分が吸収された後、便として排泄されます。

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症や潰瘍が生じる炎症性腸疾患(IBD)の一つで、クローン病と並ぶ代表的な疾患です。主な症状は、血便を伴う、または伴わない下痢や腹痛です。病変は直腸から連続的に口側へ広がる特徴があり、病変の範囲、活動期・寛解期、重症度、臨床経過などによって分類されます。

 

2.どのくらいの患者さんがいるのですか

日本における潰瘍性大腸炎の患者数は年々増加しており、令和5年度には約14万人が指定難病医療受給者証を所持しています。発症年齢は若年成人に多いものの、高齢者まで幅広くみられ、男女差はほとんどありません。虫垂切除歴がある人や喫煙者では、発症リスクが低い可能性が指摘されています。

 

3.病気の原因はなんですか

本疾患の原因は明らかになっていませんが、腸内細菌の異常、免疫反応の異常、遺伝的要因や環境要因が複雑に関与していると考えられています。家族内での発症も認められますが、特定の遺伝子を持っていても必ず発症するわけではありません。

 

4.どのような症状ですか

症状は下痢や血便、腹痛が中心で、重症化すると発熱、体重減少、貧血などの全身症状が現れることがあります。また、皮膚、関節、眼などに腸管外合併症を伴う場合もあります。診断は、病歴の聴取や感染症の除外を行ったうえで、内視鏡検査や生検によって確定されます。

 

5.どのような治療法がありますか

治療は主に内科的治療が行われ、炎症を抑えて症状をコントロールすることが目的です。5-ASA製剤、副腎皮質ステロイド、免疫調節薬、生物学的製剤、分子標的薬などが、病状に応じて使用されます。内科治療が無効な場合や重い合併症がある場合には、大腸全摘術などの外科治療が選択されることもあります。

 

6.どのような経過をたどりますか

 多くの患者さんは寛解と再燃を繰り返しながら経過するため、長期的な治療と定期的な経過観察が必要です。発症後7~8年以降は大腸癌のリスクが高まるため、定期的な内視鏡検査が重要となります。重症例を除けば、生命予後は一般に良好であり、適切な治療を行うことで社会生活を維持することが可能です。

 

7.障害年金申請のポイント

 肺動脈性肺高血圧症は心疾患による障害に認定されます。一般状態区分や異常検査所見に留意しましょう。

 

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社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
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