コラム
網膜色素変性症(指定難病90)
1.網膜色素変性症とは 網膜色素変性症は、網膜の視細胞が徐々に障害される遺伝性・進行性の疾患です。視細胞には暗所視や視野に関わる杆体細胞と、中心視力や色覚を担う錐体細胞の2種類がありますが、本症ではまず杆体細胞が障害されるため、暗い場所で見えにくくなる夜盲や視野狭窄が初期症状として現れます。進行すると錐体細胞も影響を受け、視力低下や色覚異常、まぶしさなどの自覚症状が増えていきます。ただし進行速度 続きを読む
IgA腎症(指定難病66)
1.IgA腎症とは IgA腎症は、検尿で血尿や蛋白尿が見つかり、腎臓の糸球体に免疫グロブリンIgAが沈着することを特徴とする腎疾患です。多くは慢性に経過し、確定診断には腎臓の組織を採取して調べる腎生検が必要となります。病状が進行して末期腎不全に至った場合には、透析や腎移植といった腎代替療法が必要になります。 2.どのくらいの患者さんがいるのですか 患者数の正確な把握は困難です 続きを読む
エーラス・ダンロス症候群(指定難病168)
1.エーラス・ダンロス症候群(EDS)とは エーラス・ダンロス症候群(EDS)は、皮膚や関節が通常より伸びやすいこと、血管や内臓などの組織がもろいことを特徴とする遺伝性の結合組織疾患です。1901年にエーラス、1908年にダンロスによって報告され、2017年に国際的な分類・命名法が整理されました。現在は古典型、血管型、関節(過可動)型など13の病型に分類されており、それぞれ遺伝形式や原因遺伝子、 続きを読む
クローン病(指定難病96)
1.クローン病とは クローン病は、原因不明の慢性炎症性腸疾患(IBD)の一つで、主に若年者に発症し、口腔から肛門まで消化管のあらゆる部位に炎症や潰瘍を生じる病気です。消化管は食物の消化・吸収と不要物の排泄を担う器官で、口腔から大腸・肛門まで全長約6mに及びます。クローン病では特に小腸末端部と大腸に病変が起こりやすく、正常部位を挟んで非連続性に炎症が生じることが特徴です。 2.ど 続きを読む
シェーグレン症候群(指定難病53)
1.シェーグレン症候群とは シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺を主な標的とする自己免疫疾患で、1933年に報告され、日本では1970年代以降に広く認識されるようになりました。中年女性に多く、目や口の乾燥を主症状としますが、全身の臓器に病変を起こすこともある全身性疾患です。膠原病に合併する二次性と、単独で発症する一次性に分けられます。 一次性シェーグレン症候群は、①乾燥症状のみの群、②臓器病変や 続きを読む
リンパ管腫症/ゴーハム病(指定難病277)
1.リンパ管腫症/ゴーハム病とは リンパ管腫症は、リンパ管の組織が全身のさまざまな臓器に浸潤する非常に稀な疾患です。リンパ管は本来、中枢神経系を除く全身に分布し、体液バランスの調整や栄養輸送を担う重要な役割を果たしていますが、本疾患では先天的な構造異常により、骨や肺、縦隔などへ異常に増殖・浸潤します。重症例では生命に関わることもあります。 一方、ゴーハム病は骨が進行性に溶解し、その部位がリンパ 続きを読む
遠位型ミオパチー(指定難病30)
1. 遠位型ミオパチーとは 遠位型ミオパチーとは、遺伝的要因によって生じる筋疾患の一群で、一般的な筋疾患とは異なり、体幹に近い筋肉ではなく、足首や指先など体幹から遠い「遠位筋」から障害されることを特徴とします。 2. どのくらいの患者さんがいるのですか 筋疾患自体が希少である中、遠位型ミオパチーはさらに稀な病気で、日本では10種類以上が知られています。その中でも比較的患者数が多いのが「縁取り 続きを読む
後縦靱帯骨化症(OPLL)(指定難病69)
1.後縦靱帯骨化症(OPLL)とは 後縦靱帯骨化症(OPLL)とは、背骨の後方で椎骨を上下につないでいる後縦靱帯が骨のように硬くなることで、脊髄が通る脊柱管が狭くなり、脊髄やそこから分かれる神経根が圧迫される病気です。その結果、しびれや痛み、運動障害などの神経症状が生じます。骨化が起こる部位により、頚椎、胸椎、腰椎の後縦靱帯骨化症に分けられます。 2.どのくらいの患者さんがいるのですか 続きを読む
全身性アミロイドーシス(指定難病28)
1.アミロイドーシスとは アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれる線維状の異常蛋白質が体内のさまざまな臓器に沈着し、臓器の機能障害を引き起こす疾患の総称です。沈着の範囲により、全身の複数臓器に及ぶ全身性アミロイドーシスと、特定の臓器に限局する限局性アミロイドーシスに分けられます。全身性の代表的なものには、免疫グロブリン性アミロイドーシス(AL/AH)、野生型および遺伝性トランスサイレチンアミロ 続きを読む
全身性エリテマトーデス(SLE)(指定難病49)
1.全身性エリテマトーデス(SLE)とは 全身性エリテマトーデス(SLE)は、免疫の異常により自分自身の体を攻撃してしまう自己免疫疾患で、全身のさまざまな臓器に炎症や障害を引き起こす病気です。名称の「systemic」は全身性を、「lupus erythematosus」は狼に噛まれたように見える皮疹に由来しています。発熱や全身倦怠感といった全身症状に加え、関節、皮膚、腎臓、肺、中枢神経などに多 続きを読む














