【完全ガイド】障害年金にデメリットはある? 受給前に知るべき注意点を社労士が実務で解説
最終更新日: 2026-4-03 社会保険労務士 遠藤 隆
【結論】障害年金のデメリットは主に8つですが、いずれも制度上の調整に過ぎません。
障害年金は生活を支える重要な制度ですが、一部に「知らないと不利になるポイント」があるのも事実です。
👉 結論としては「デメリットよりメリットが大きい制度」ですが、事前に理解しておくことが重要です。
※本記事は、障害年金の申請・相談実務をもとに解説しています。
重要ポイント(先に結論だけ知りたい方へ)
- 障害年金のデメリットは主に8つあります
- 一部の制度(扶養・他給付)と調整あり
- 将来の年金額に影響するケースあり
- 知らずに申請すると損する可能性あり
障害年金の主な注意点(デメリットになり得るポイント)
① 死亡一時金対象外
② 老齢年金が減る可能性
③ 所得制限(20歳前障害)
④ 会社に知られる可能性(例外)
⑤ 扶養から外れる可能性
⑥ 生活保護制度との調整
⑦ 傷病手当金と調整
⑧ 加給年金停止
クリックできる目次
① 死亡一時金・寡婦年金が支給されない場合がある
障害基礎年金を受給している方が、老齢年金を受け取る前に亡くなった場合

👉 寡婦年金・死亡一時金は支給されません。ただし、
- 死亡一時金は最大約32万円
- 障害年金は年額80万円以上(2級)
👉 通常は障害年金の受給額の方が大きく、実務上のデメリットは小さいです。
② 法定免除により老齢年金が減る
1級・2級の方は
👉 国民年金保険料が免除(法定免除)
しかし免除期間は将来の老齢基礎年金が「半額評価」になります。
実務ポイント
- 任意で保険料を納付することも可能
- 追納で増やすことも可能
👉 対策できるため、大きなデメリットにはなりにくい
③ 20歳前傷病は所得制限あり
通常、障害年金に所得制限はありませんが、
👉 20歳前の傷病のみ例外あり → 一定以上の所得で支給停止
実務ポイント
👉 申請前に所得ラインは確認できる
👉 「知らずに損する」というより管理可能な制度です
④ 傷病手当金との関係で会社に知られる可能性
障害年金は 自分から申告しない限り会社に知られません。ただし傷病手当金を申請する場合、
- 書類に障害年金の記載欄あり
👉 会社に知られる可能性があります
⑤ 扶養から外れる場合がある
収入が増えることで
👉 社会保険の扶養から外れるケースあり
目安:年収180万円以上(障害年金+他収入)
実務ポイント
👉 障害年金だけで扶養を外れるケースは少ない
👉 他収入がある場合のみ注意
⑥ 生活保護と調整される
👉 障害年金と生活保護は同時受給可能
ただし
👉 年金分だけ生活保護が減額
実務ポイント
- 合計額は基本的に変わらない
- ただし障害者加算あり
👉 わずかに増えるケースもある
⑦ 傷病手当金と同時満額は不可
同じ傷病の場合
👉 両方満額は受け取れません
- 障害年金が優先
- 差額のみ支給
この場合、障害年金が優先され、差額のみ支給されます。
👉 制度上の重複防止の仕組みです
詳しくはコチラ→傷病手当金と障害年金
⑧ 配偶者加給年金が停止される
配偶者が障害年金を受給すると
👉 加給年金は停止
ただし
👉 障害年金の方が高額なケースが多い
👉 世帯収入は増えることがほとんど
【実務で多い誤解】
👉 「障害年金はデメリットがあるから申請しない方がいい?」
→ これは誤解です
実務上の結論
- デメリットは限定的
- 多くは調整・制度上の仕様
- 金銭的には受給した方が有利
👉 “知らないリスク”の方が大きい制度です。
よくある質問(FAQ)
Q. 障害年金をもらうと老齢年金は減りますか?
A. 減る可能性があります。
1級・2級の受給者は国民年金保険料の「法定免除」を受けられますが、その期間は将来の老齢基礎年金が満額納付時の半分として計算されます。ただし、任意で保険料を納付すれば減額を防ぐことも可能です。
Q. 所得があると支給停止になりますか?
A. 原則はなりませんが例外があります。
通常の障害年金には所得制限はありません。ただし、20歳前傷病による障害基礎年金のみ所得制限があり、一定以上の収入で支給停止となる場合があります。
Q. 会社にバレることはありますか?
A. 基本的にはバレません。
障害年金は非課税であり、会社へ申告義務もありません。ただし、傷病手当金の申請時などに記載欄があるため、その場合は会社に知られる可能性があります。
Q. 扶養から外れることはありますか?
A. 条件によっては外れます。
障害年金+その他収入の合計が年収180万円以上になると、社会保険の扶養から外れる可能性があります。ただし、障害年金のみでこのラインを超えるケースは多くありません。
Q. 他の給付(生活保護・傷病手当金)と併用できますか?
A. 併用は可能ですが調整されます。
- 生活保護 → 障害年金分が差し引かれる(総額は大きく変わらない)
- 傷病手当金 → 同一傷病の場合は障害年金が優先され、差額のみ支給
👉「両方満額もらえる」というわけではない点に注意が必要です。
まとめ|障害年金は「理解して使う制度」
障害年金は
- 生活を支える重要な収入
- 原則非課税
- 長期的に受給可能
一方で
- 他制度との調整
- 将来年金への影響
があります。
👉 障害年金は「デメリットがある制度」ではなく仕組みを理解して使う制度」です。
ご相談について
- デメリットが不安
- 自分のケースに影響があるか知りたい
- 他制度との関係を整理したい
👉 このような場合は、事前に整理することで不安なく申請できます。
👉 状況に応じた最適な進め方については個別にご案内しています。
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