シェーグレン症候群(指定難病53)

最終更新日: 2025-12-21 社会保険労務士 遠藤 隆

1.シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺を主な標的とする自己免疫疾患で、1933年に報告され、日本では1970年代以降に広く認識されるようになりました。中年女性に多く、目や口の乾燥を主症状としますが、全身の臓器に病変を起こすこともある全身性疾患です。膠原病に合併する二次性と、単独で発症する一次性に分けられます。

一次性シェーグレン症候群は、①乾燥症状のみの群、②臓器病変や自己抗体異常を伴う群、③悪性リンパ腫などを発症する群に分類されます。約半数は長期間大きな変化なく経過しますが、残りの半数では年数とともに新たな病変や検査異常が出現します。

 

2.どのくらいの患者さんがいるのですか

国内の受療患者は年間約7万人とされていますが、潜在的患者を含めると10~30万人に達する可能性があります。50歳代に発症のピークがあり、男女比は約1:17と女性に多く、関節リウマチなど他の膠原病に合併することも少なくありません。

 

3.病気の原因はなんですか

原因は明確ではありませんが、遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、女性ホルモンの関与が複雑に関係すると考えられています。単一遺伝子による遺伝病ではありません。

 

4.どのような症状ですか

症状は、ドライアイやドライマウスを中心に、鼻腔乾燥、唾液腺腫脹、関節痛、皮疹、レイノー現象、全身の疲労感、集中力低下、抑うつ傾向など多彩です。診断は、生検所見、涙や唾液分泌低下、眼表面障害、抗SS-A/SS-B抗体のうち2項目以上を満たすことで行われます。

5.どのような治療法がありますか

治療は根治療法がなく、乾燥症状の緩和と病勢の抑制が中心です。ドライアイには人工涙液や涙点プラグ、ドライマウスには唾液分泌促進薬や人工唾液、口腔ケアが重要です。全身臓器病変がある場合には、ステロイドや免疫抑制薬が用いられます。

 

6.注意点はありますか

本疾患は慢性に経過するため、正しい理解と長期的な心構えが大切です。規則正しい生活、十分な休養、ストレス回避、適度な運動、定期受診を心がけ、病気と共存しながら前向きに生活することが望まれます。

 

7.障害年金申請のポイント

シェーグレン症候群は全身の痛みや麻痺で日常生活動作に影響がある場合は肢体障害で、日常生活動作にさほど影響はないが倦怠感で動くのが辛い場合はその他の障害で申請します。この他にも障害が現れた部位によっては他の障害で申請することが可能です。

 

 

 

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社会保険労務士 遠藤 隆
社会保険労務士 遠藤 隆
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