女性(50代)無職
傷病名:多発性硬化症
居住地:横浜市
決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級
障害厚生年金 年間受給額:58万円
l 相談時の相談者様の状況
日によって体調に波があり、疲労感や手足の痺れ、肩から背中にかけての感覚異常、痛み、脱力感、眩暈などを感じられていました。
フルタイム勤務をすると症状が悪化してしまい、回復にも時間がかかるため、制限のある働き方を余儀なくされていました。週3~4日程度の短時間勤務でしか勤められないため、勤務先の理解が得られずに過去、何度も退職と再就職を繰り返している状態でした。今後の生活のことや、具合が悪い状態が長く続くと回復したとしても症状が進んでしまうのではないかという不安感も強いご様子でした。
l 相談から請求までのサポート
初診日は26年前、新入社員として入社した直後で厚生年金に加入していましたが、学生時代に未納期間があり納付要件を満たしていませんでした。しかし病歴や就労歴の詳細を伺ったところ、症状が落ち着いていてフルタイム勤務ができており、通院も服薬もしていない状態が7年以上も継続している期間がありました。その後、症状が悪化して通院も再開され仕事も辞めたため、障害年金のご相談に来られたということでした。
そこで、社会的治癒が適用されるのではないかと検討しました。社会的治癒とは「一度受診した後に社会復帰し、通常の日常生活を送っていたところ、その傷病が再発した場合に、再発後の最初の受診日を初診日とすることを認める」というケースです。
再発後の初診日を含め、直近数年間は厚生年金に加入していたため納付要件も問題がなく、その加入状況がまさしく社会復帰して日常生活を送れていたことを表わしているものでした。面談をした時の障害の状態としては、肢体障害としての症状は軽かったため、その他の障害用の診断書にて全身症状を訴えることとして事後重症請求を行いました。
l 結果
事後重症請求の障害厚生年金3級が決定し、年額58万円を受給することができました。